探偵を捜せ!

Pat McGerr著、井上一夫訳
原題:Catch Me If You Can
創元推理文庫 240, 東京創元社
刊行:1961/03/10(原著は 1948)
古紙回収に出してあったのを拾った
読了日:2001/11/22
忙しいというのに、推理小説だとすぐに読めてしまう。 道ばたで捨ててある本を見ると拾いたくなってしまうし、 推理小説だと見ると、読みたくなってしまうのでしょうがない。

この推理小説は、犯人が探偵を捜すという趣向が変っていて面白い。 元女優の美貌の妻が夫を殺す。しかし、夫は事前に感付いていて、 探偵を呼んでいることを、妻に告げていた。それは離婚をしたかったからだ。 しかし、かえってそのことで、妻は夫を殺す決心がついてしまう。 夫を殺した晩から翌日にかけて、4人の人が訪れる。そこで、 この妻は、そのうちの誰が探偵なのかを探ろうとする。 しかし、彼女は精神的にだんだんと参ってきて、さらに2つの殺人をし、 ついに自分も衝動的に自殺してしまう。精神的に追い込まれなければ、 十分な証拠もなかったので、彼女は殺人罪から逃れられていたであろうことが、 最後に探偵から説明される。

この小説は、犯人の心理描写がうまく、それで読者を引き込む。 おかげで、一気に読み終わってしまった。