燃料電池 第2版

高橋武彦著
化学 One Point 8、共立出版
刊行:1992/06/25(第2版), 1984/04/01(初版)
名大生協にて購入
読了日:2001/07/15

環境塾セミナーで燃料電池の話が2回でてきて、よくわからなかったので、 自分で勉強して見ようと思い買って読んでみた。通俗書とは違って、一応、 大学教養程度の化学の知識がある人が満足できる程度に、網羅的に書いてある。 原理的なところが、一応わかったことには満足できた。

しかしながら、全体的に記述が非常に羅列的で、まったく面白くないし、 記載も薄っぺらで、「なぜ」と聞きたいことにほとんど答えてくれない。 全部網羅しようと思ったのだろうが、「理解のための急所にポイントを絞り」 という「化学 One Point シリーズ」の主旨に反しているのではないだろうか。 こういう記述は、燃料電池の開発計画のサーベイをしないといけない人には 役に立つだろうが、学生とか私のような「原理を学びたい」と考える人には 向いていない。いろいろな種類の電池の記載のところは、細かく読んでも、 その背後の「意味」が書かれていないので、斜め読みするしかない。 参考文献、引用文献がないのも不親切である。