本書は細川首相時代に書かれたもので、当時問題になっていたのは 自民党の金権体質であった。その金権体質やら腐敗やらを実名で 暴いているのだから、すごいことである。自民党の派閥の領袖から 始まり野党に至るまでこんなに腐敗が進んでいたとは驚きである。 昨今のニュースは不況の話ばかりで、汚職の話題が少なくなったが、 基本的に体質は変わっていないに違いない。ここで批判されている人が、 まだ国会議員を続けているのだから。
ちなみにここで槍玉に上がっている九人は、中曽根康弘、竹下登、 三塚博、宮沢喜一、梶山静六、小沢一郎、田辺誠、宮本顕治、 そして浜田幸一である。むろん、宮本顕治が挙っていることでも分かる通り、 批判されている理由は汚職とは限らない。