タンパク質の反乱―病気の陰にタンパク質の異常あり!

石浦章一著
ブルーバックス B1225、講談社
刊行:1998/08/20
名大生協で購入
読了日:2002/03/03

タンパク質は、生体内ではそれぞれの場合に応じて寿命があり、 それが狂うと時には恐ろしい病気になるというお話。 狂牛病やアルツハイマー病など世間でも話題になる病気の話も 盛り込まれており、たいへん興味深く読めた。

私が子供のころは、病気というものは、基本的には細菌やら ウィルスやらのいわゆるバイ菌が原因で起こるものだと思っていたが、 近年は、遺伝子やらタンパク質やらが原因のものがクローズアップ されてきた。いつの間にそうなったのだろう?そうなってくると、 病気や死に関する考え方が変わらざるを得なくなってきた。

この本で紹介されている病気には、遺伝子に異常があって、 タンパク質分解に関わる酵素などに異常が出て、病気が起るというものが多い。 非遺伝性のものは原因が調べにくいということもあるようだ。 とはいえ、遺伝性だということがわかっても、治療はまだ難しい。