深海生物学への招待

長沼毅著
NHKブックス 775、日本放送出版協会
刊行:1996/08/20
旭川の古本屋「旭川古書のまち」で購入
読了日:2002/09/13

太陽エネルギーに依存しない深海の生態系に関する一般向の本。 著者の経験を交えつつ、一般向に興味深く書かれている。 とくに、消化管のない驚くべき生物であるチューブワームの話を 軸に書かれている。

著者は文学への造詣も深いらしく、私にはとてもできないような引用が なされており、さらには英語の sonnet まで作っているのには舌を巻く。 その sonnet は次のように始まる。

Fathomless down in the deep afar,
fathomless なんてことばは私は見たこともない。博学だ!
気になった点をひとつ(私の専門に近いことで)
第3章 p.87
原始地球の表面温度が1万度以上とある。1万度以上というのは、 ありえなくはないが、ちょっと高すぎでは?