不思議な銀河の物語 銀河は例外をつくらない
谷口義明著
ポピュラー・サイエンス 219、裳華房
刊行:2000/08/15
名大中央図書館で借りた
読了:2004/08/19
教養講義で比較的自由なテーマでレポートを課したので、
私があまり知らない分野の本をネタにレポートを書いてくる学生がいる。
そういう本の一つである。これを機会に私も教養を広げようと思って
読んでみた。字も大きく、書き方もわかりやすいので、すいすい読めて、
1時間強×2日で読めた。
この本のテーマは衝突したり合体したりする銀河の話で、
そういうのはテレビの科学番組なのである程度は知っていたが、
こんなにいろいろな種類のものが知られてきたのだとは知らなかった。
高校とか大学教養くらいの時に読んだ天文の話とはずいぶん様変わりした
という感想を持った。本題とは外れているが、ずいぶん昔にクェーサー
とは何だかわからない天体だというような話を読んだような気がする。
ところが、この本によれば、今ではクェーサーは一番明るいクラスの
AGN(活動銀河核)ということになっていて、超巨大ブラックホールが
エネルギー源なのだそうだ。
本題の方に戻れば、本書で紹介されている
銀河の衝突や合体の結果できる構造としては次のようなものがある。
- 暗黒帯や電波ジェットを持つ楕円銀河
- シェルをまとった銀河
- リング銀河/車輪銀河
- ポーラーリング銀河
- アンテナ銀河
- 複数のスターバースト領域がある銀河
- (ふつうに?)合体した銀河
- 多重合体銀河
単に衝突や合体と言っても結果は多様で美しいことに驚く次第。