東大寺

朝日ビジュアルシリーズ 週刊日本遺産01、朝日新聞社
刊行: 2002/10/27
東大寺で購入
読了日: 2005/11/07
東大寺参拝の記念品。大仏さんを見たのは修学旅行以来だ。 修学旅行の時は大仏殿以外のところを見たのかどうか記憶にないが、 改めて自分で行ってみると、大仏の巨大さもさることながら、 境内の巨大さにも驚く。どこからどこまでを境内というのか 判然としないところもあるが、ともかく大仏殿→戒壇院→正倉院→ 二月堂→法華堂とぐるっと見て回ると数時間かかる。

正倉院は、奈良国立博物館の「正倉院展」開催期間中は外観を見ることができる。 今はちょうど期間中だったので見ることができた。「正倉院展」も見てきた。 平日休暇を取って見に行ったのだが、平日だというのにすごい人だかりである。 年配の方が多く、年配パワーはいつもながら驚異的である。この本で 紹介されているもののうち2点も見ることができた。でも、あんなに混んでいると 本物を見なくても写真だけで十分と思ってしまう。

本では、赤瀬川原平と山下裕二の対談「オトナの(特)修学旅行第1回 スッピンの仏たちに出会った」が面白かった。戒壇院の四天王は写真で 有名だけど、現物は明るい中にポンと置いてあるので、現物はイマイチ 感動が薄いという話。

山下:あそこはやけに明るくて。
赤瀬川:デパートの催事場みたいな感じ。
山下:もともとの建物ではなくて江戸時代の建物だし、四天王もいま、 たまたまこの戒壇堂に置かれている。ただ、この四天王は顔が整ってて 絵になりやすいものだから、写真でよく見てる。で、ポンと置いてある 現物見ると、何か拍子抜けするかもしれませんね、普通。
赤瀬川:そうね。あそこは明るくて細部までよく見える。
山下:でも、僕は戒壇堂のあの素っ気なさ何か嫌いじゃない。これは 別の意味でスッピンを見せられましたね。
実際私も入江泰吉の写真を先に見てから行ったので、写真より迫力に 欠けると思った。ライティングはかなり印象を変える。大きさも等身大で それほど大きいものではないし。でも、像としての完成度の高さは やはりピカ一である。であればこそ写真写りも良いのであろう。

この対談でも別の記事でも大きく取り上げられているのは、法華堂(三月堂)の方。 でも、今回は仏像はそろそろ飽きてきていたので素通りしてしまった。 今度行くときは、法華堂の方の迫力を確かめてみよう。