著者はマスコミにも良く顔を出す人である。そんなに無理して稼がなくても 幸せに暮すことを目指しましょうね、というスタンスで書かれているので、 好感を持って読むことができる。ヨーロッパの多くの人々のように、 年収300万円程度でもゆとりをもった生き方をする、というのを理想とするのが 普通の場合は良いのではないかというお考えである。そういう考え方の 元でお金の使い方を指南するという本である。
基本的な考え方は、確かに著者の言う通りだろうと思う。 とはいえ、現代社会は、正社員か非正社員で二極分化するようにできているので、 その中間を取るという選択肢が少ないのが困ったものである。