特集 参院選「投票前の必読情報」

月刊現代 2007 年 8 月号
講談社
刊行:2007/08/01 (実際は 2007/06/30)
名古屋本山の「いまじん本山」で購入
読了日:2007/06/30

店頭に並んだばかりの月刊現代を買ってみた。参院選前の話題になっている 事柄がいくつか。

まずは、年金行方不明問題で2つ。

(IT) は、社会保険庁の無責任体制がだいぶん昔からあって、 そのおかげで年金が食い物にされてきたという話。 (IK) は、年金記録探しの具体的なノウハウである。

次が、松岡農水相自殺問題が2つ。

(AO) は、松岡利勝の生涯を振返って、その人間性を浮彫りにしていこう という記事。一方でガリ勉少年、農政通、小心者、 もう一方では、右翼思想かぶれ、カネまみれ、反松岡派への恫喝ということで、 人間の弱さとその裏返しとしての権力指向が見えてくる。 (SS) は、松岡農水相自殺事件については、当然というか突っ込み不足。 言えないこともいろいろありそう。むしろ、しばらく前の 中川一郎自殺事件の話に触れているところの方が興味深い。 背景に福田赳夫との確執があったことが語られている。

それから、憲法改正に絡んで

と、特集とは別になっているが関連記事で があった。 (TS) は、国連の警察活動の強化に力を尽くすことはすべきだが、 集団的自衛権は不要であるという立場の議論。集団的自衛権と言っても、 結局アメリカには逆らえないので、アメリカの走狗となるだけで 日本の利益にならないという議論で、まったく私もその通りだと思う。 日米安保体制が片務的であるという議論は、日本が米軍に一方的に 基地を提供し巨額な経費を負担してきたことを考えれば、 成り立たないと述べている。そもそもアメリカは、 自分にとって利益がないのだったらとっくの昔に条約を破棄しているはずだとのこと。 (TT) は、憲法改正に対する安倍首相のまったく軽々しい態度を批判している。 憲法が押し付けであることを批判する人がいるが、諸外国の例を見ても 押し付けが悪いということは全くないことを論じ、しかも肝心の9条は 押し付けではなく、幣原喜重郎が発案したものであることを論証している。

最後が、選挙におけるプロパガンダの話で

これは、多くの有権者は外見力や好感度で投票しているのだから、 そういう non-verbal communication 力を大事にしましょうという話。 民主党が選挙に弱いのは、結局所属議員が民主党を熱く愛していない せいなのではないかということが書かれている。 選挙はイメージと言われれば、実際そうなんだろうけど、 私はそう言われると衆愚政治と言う言葉が思い浮かび、絶望的になる。