見えないもので宇宙を観る (宇宙と物質の神秘に迫る1)

小山勝二、舞原俊憲、中村卓史、柴田一成編著
学術選書 007、京都大学学術出版会
刊行:2006/02/15
日本地球惑星科学連合 2007 年大会出版社ブースで購入
読了日:2008/05/11
X線天文学、赤外線天文学、重力波天文学の一般向け講演の記録。 一般向け講演を文字にしたものだから、すらすら読めてしまう。 ある程度知っている話が多かったせいもある。 世の中の最先端がどのへんにあるかが良く分かる。

私が今まで知らなかったことを一つだけメモしておく。 ブラックホールには今まで見つかっているところでは2種類あるのだそうだ。 太陽質量の10倍程度のものと100万倍程度の巨大なもので、その中間は 見つかっていない。前者は、超新星爆発で作られるものである。 後者は、銀河中心にあるもので、Our Galaxy の場合は太陽質量の260万倍もある。 このような巨大なブラックホールは、小さなブラックホールが徐々に 集まってきたという考え方と、銀河形成初期に一気にできたという考え方が あるそうだ。