伝統木造建築を読み解く
村田健一著
学芸出版社
刊行:2006/09/10
元になった連載:2001/01-12 「グリーン・パワー」連載「木造文化財の危機」。単行本では、加筆、再構成してある
名古屋栄の丸善名古屋栄店で購入
読了:2008/09/16
最近、伝統的寺社建築の話を聞いて面白かったので、それに関係する本を読んでみようと思って買った。
伝統建築は、特殊専門用語がたくさん出てきて、初心者には大変なのだが、この本では、
本文中に豊富な図を用い、巻末に用語解説を図付きでまとめてあって、かなり初心者向きに工夫されている。
それでも、用語解説の中にさらに専門用語が入っていたりしてわからないところが少し残るのではあるが、
この手の本の中では、たいへん読みやすいと思う。
内容も、寺社建築を中心にして伝統建築の特徴とその変遷を要領良くまとめてあって素人にも大変興味深く読めた。
古代から中世へと日本の建築が確立されていく様子がよくわかる。著者は、文化庁の人なので、伝統的木造建築と
その技法を守ってゆきたいという気持ちが強調されている。