ゴーギャン

小学館ウイークリーブック 週刊 西洋絵画の巨匠 10、小学館
刊行:2009/04/07
名大生協で購入
読了:2009/05/23
名古屋ボストン美術館で「ゴーギャン展」をやっていたので、その記念に買った。 その展覧会の目玉である 「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」は、 「全地球史解読」 でネタに使った。ゴーギャンが遺作のつもりで描いた謎めいた畢生の大作である。

これを読んで知ったことを2つ:

(1) ゴーギャンこそは、印象派を離れて現代芸術の扉を開いた人の一人だった。つまり、 絵画が見た通りのものを描くことから離れるべきであることを明確に主張した。ゴーギャンの 言葉が紹介されている。

あまり自然に即して描いてはいけない。芸術は一個の抽象なのだ。(1888)
この言葉の通り、ゴーギャンは 1888-1889 年あたりから作風を変え、 画面は輪郭線で区切られた色面で覆われるようになってくる。

(2) 「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」のタイトルの直接の由来は、 バルザックの神秘小説「セラフィタ」もしくはトマス・カーライルの思想書「衣装哲学」らしい。 このタイトルの由来に関して調べたことは 「全地球史解読」補遺 の第7章のところにまとめてある。