父・金正日と私 金正男独占告白
五味洋治著
文藝春秋社
刊行:2012/10/20、刷:2012/02/10(第4刷)
H君より借りた
読了:2012/03/08
金正男へのインタビューとメール交換の記録。東京新聞の記者である著者が、
金正男を取材したもの。とはいえ、北朝鮮の内情は、話せないことも多いようだし、
金正男は長く外国生活をしているのでよく知らないことも多いみたいで、
それほど多くの情報はない。金正男は、主に北京やマカオに住んでいるようだ。
よくわかることは、金正男は海外留学が長かったせいで、北朝鮮には中国型の改革開放が必要だと
考えているということである。それが理由で、金正男は金正日の後継者になれなかったと
著者は考えている。一方で、金正男本人は、自分には政治に関わる気はないとしているし、
世襲にも否定的だ。
著者は金正男を高く評価している。4か国語(朝鮮語のほかに、フランス語、英語、ロシア語)を
話せるし、考え方もしっかりしているようだ。