第一に好感が持てるのは、最初に安全への取り組みが書かれていることである。 安全というのは企業倫理とか技術者倫理の大元であると同時に、 利益ばかり追求すると忘れられがちになるところである。 その安全を第一に挙げて会社でいろいろな取り組みをするというのは大事なことだと思う。 同じ JR でも、JR 東日本の新幹線が東日本大震災でも犠牲者を出さなかったのは 安全への取り組みがきちんとなされていたことを示しているし、 JR 西日本の福知山線脱線事故は、安全意識が下がっていたことを示していた。 JR 九州は、きっと安全意識が高い方なのだと思う。
第2回目では、難しい交渉も誠意を尽くして解決するということが書いてある。 これも好感が持てた。部下の異動であっても、単に辞令を出して命令するのではなく、 重要な人物には説得して納得ずくで異動してもらう。あるいは、労使関係が悪いときでも 情熱と誠意を尽くして説得に向かう、等々。
JR 九州は、様々の業種に進出している。これには、本体の鉄道事業がそれほど儲からない ということや、発足時から余剰人員を抱えていたといったような背景があるのだろう。 JR 九州では、鉄道事業は他の事業のインフラだと位置づけて、新しいことに次々と取り組んで行っている。 新しい事業を始めるときには、まず基本に忠実にということも好感が持てた。 まずは、本屋に行って専門書を買って読み漁るのだそうである。
最後は、九州の魅力を売り込むという話だった。その一つが、水戸岡鋭治デザインの 観光列車である。今や JR 九州は、JR グループの中でも面白いデザインの列車が一番たくさん走っている。
2003 年より「新・感・動・作戦」
サービスのための39ヶ条訓
駅に競わせてサービス向上
サービス改善取り組み発表会
自らつくる企業文化