まんがで哲学しよう!

三井貴之(原案・監修)・古川日向(漫画)
別冊宝島 1743 号、宝島社
刊行:2011/04/15、刷:2011/04/15(第1刷)
東京駒場のセブンイレブン目黒駒場一丁目店で購入
読了:2013/07/24
2011 年に買ってその時に読んだのだが読書録を書き損なったので、今頃読み直してみた。 漫画で哲学なんて当然のことながらあんまり奥の深さはないのだが、読んでみると 意外に雰囲気が出ている感じで楽しい。すぐに読めるし。

扱っている題材は、ギリシャ哲学から始まって、レヴィ=ストロースとフーコーの構造主義や ロールズとザンデルの正義論までという感じで幅広い。 もちろん抜けていることもいろいろあるけど、もともと厚い本じゃないし漫画なので、 これだけ扱ってあれば立派なものである。 題材選択の特徴としては、英米系哲学が少ない。 ロールズとザンデルの正義論が出てくるが、これはザンデルの「ハーバード白熱教室」が流行ったせいだろう。 それ以外だと、イギリス経験論も功利主義もプラグマティズムも分析哲学も出てこない。 ウィトゲンシュタインは出て来るけれど、もともとイギリス人ではないし、言語ゲームが紹介されていて、「論考」は出てこない。 もちろん、それ以前に中国哲学や日本哲学は皆無である。