かつての自民党の大物で仇敵である亀井静香と小沢一郎が最近は似たようなことを言っているのが興味深い。 これによると、自民党時代は二人は喧嘩ばかりしていたらしい (p.154)。 亀井静香はもともと清和会、小沢一郎は木曜クラブ・経世会だったし、やり方もソリが合わなかったのだろう (e.g. pp.122-123)。
本書は、前半第1章が現在の安倍政権批判、第2章は著者のこれまでの人生、第3章は著者の基本的な考え方という構成である。
第1章は、現政権批判。アベノミクス、新自由主義、消費税、原発再稼働、集団的自衛権などをことごとく批判している。 そりゃそうだよねという気がする。現政権のやり方は、とても保守主義とは言えないシロモノだからだ。 自民党は、今や新自由主義を奉じる共産党的(異論を許さないという意味ね)革新(何でも改革と言うからね)政党である。 安倍総理と新自由主義の関係に関しては、「実は、総理は経済に関してはあまり得意じゃない。だから取りまき連中はやりたい放題。」(p.31) と書いてある。
第2章は、亀井氏のこれまでの人生の回想で、政治手法がかなり乱暴なところが面白い。 いくつか面白い点のメモ
第3章は、日本土着の思想が大事で、農漁業を大事にしたいということが書いてある。これが、典型的自民党だったのだと改めて思う。 小泉純一郎以来、自民党は都会政党になった。その危険な側面が今出てきているのだと思う。