封印された問題作品
沢辺有司 著
彩図社
刊行:2013/09/20、刷:2013/09/20(第1刷)
福岡蓆田(むしろだ)の SORABooks 福岡空港店で購入
読了:2014/01/26
かつていろんな理由で封印された芸術作品やら書物やらがいろいろある。有名どころでは、「チャタレー夫人の恋人」とか「収容所群島」とか。
それらも含めて、映画、音楽、絵画、書籍の4つに分けて、50作品が紹介されている。
いろいろな封印パターンがあって、不自由な国だから封印される、といった単純なものだけでは必ずしもないことが分かる。
1作品あたり4ページで、気楽に読める。
紹介されている中で、日本では入手困難な映画を以下にリストしてみる。現代日本でお蔵入りになるということがどういうことかの一端が分かる。
- 一九〇五
- トニー・レオン主演、黒沢清監督の映画。が、尖閣諸島問題でトニー・レオンの日本映画への参加が中国で問題となり、製作中止。
それが一つの理由で、製作・配給会社のプレノンアッシュは、資金繰りが悪化し倒産。
- ウルトラ6兄弟 vs 怪獣軍団
- 日タイ合作の怪獣映画で、描写はいささか残虐。円谷プロとタイのチャイヨー・プロとの間でウルトラマンの使用権がこじれて、
日本でもいったん公開されてはいるものの、再リリースの見込みは低い。
日本で観ようと思ったら、タイのDVDを取り寄せるか、廃盤となっているビデオの中古品を探すか。
- Mishima : A Life in Four Chapters
- 三島由紀夫を描いた作品。同性愛的描写に対して三島夫人が抗議したため日本では観られない。日本で観ようとすれば、
海外の DVD を取り寄せるしかない。