物理学者はマルがお好き 牛を球とみなして始める物理学的発想法

著者Lawrence M. Krauss
訳者青木 薫
シリーズハヤカワ文庫 ノンフィクション NF 291、<数理を愉しむ>シリーズ
発行所早川書房
刊行2004/05/31、刷:2014/10/25 (2 刷)
文庫の元になったもの1996/04 講談社刊『物理の超発想―天才たちの頭をのぞく』
原題Fear of Physics -- A Guide for the Perplexed
原出版社Basic Books, a subsidiary of Perseus Books L.L.C.
原著刊行1993
入手H 君より借りた
読了2016/09/03

現代物理学の考え方を一般向けに紹介してある本。知っていることが多いので、気楽に読める。もちろん、もともとほとんど知らない素粒子論の話になると、そんなにわかった気もしないわけだが、それはそういうものなのでやむをえない。

内容的には、古典物理学、相対論、量子力学、素粒子物理学、宇宙論などいろいろ入っている。 物性とか流体とか熱統計力学などの話は、比較的少ない。これは、著者が宇宙論の専門家であることに依っているのであろう。物性で出てくるのは、臨界現象のスケール不変性という話で、くりこみ群のようなことを通じて素粒子物理学と関係している。

サマリー

第1部 プロセス

第1章 明かりのあるところを探せ

第2章 数の技法

第2部 進歩

第3章 創造的剽窃

第4章 洞窟の中から見通す秩序

第3部 原理

第5章 対称性に始まり、対称性に終わる

第6章 終わらせるには及ばない