橋本→小泉→民主党と続いたいわゆる改革路線を厳しく批判し、ケインズに戻ることを説いている本。 最後の方のまとめによると、次の5つの考え方が日本をこの方向に導いた: ①大蔵省/財務省による緊縮財政主義 ②新自由主義経済学 ③ウォール街やアメリカ政府などによる日本財布論 ④アメリカ政府によるジャパン・バッシング ⑤社会主義陣営による経済成長を妨げようとする対日工作。 その結果として、親米的な読売新聞から親社会主義的な朝日新聞に至るまでマスコミはこぞって改革を支持し、 多くのバカな国民が改革路線を支持することとなった。
私も改革路線が良いのかと思っていたこともあったので、そのバカな国民の一人だったわけだが、 日本が格差社会になるに及んで、改革路線の誤りが私にもわかるようになってきた。 なので、ここに書いてあることに基本的には異存はない。しかし、本当のところを言えば、 経済成長というものは原理的にどこまで続くものなのかがわからないのが、私には基本的によくわからないところだ。 わかることは、少なくとも今のところは経済成長を続けておかないと失業が増えたり格差が増えたりするらしいということである。