忙しい時期の逃避で一気読み。ペリイ・メイスンものの中期の作品で、相変わらず弁護士ペリイ・メイスンが大活躍して事件解決である。 本作品の場合は、最初からペリイ・メイスンが窮地に追い込まれ、その窮地からいかに舌先三寸と行動力で脱出するかが見どころ。
謎解きの方は、読者が犯人を当てるのは難しい。というのは、犯人が3人もいて、第3の犯人の登場場面が少ないからだ。 最初は簡単な事件に見えたものの、一人の人間が2回死んでいるように見えることが法廷で暴かれ、 そのような矛盾をペリイ・メイスンが手品のように解き明かす。 死んだ人間が第1の犯人、それを最初死んだように見せたのが第2の犯人、本当に殺したのが第3の犯人である。