『アルプスの少女ハイジ』は、日本ではもちろんアニメが有名だけれども、原作もすばらしい。 現代の目から見ると、宗教色が強すぎとか、話がうまく進みすぎという感も無きししもあらずだが、 素直に受け取ればよいのだと思う。 「100 分 de 名著」では、原作とアニメとの違いも確認しつつ、解説が進められた。
解説で指摘されている点で、この物語の特徴として面白いと思ったことが2つある。 一つはアルプスの自然を讃美していることである。自然を美しいと思うかどうかはそれほど当たり前ではない。 都会が形成され、都会人が鉄道で保養地に行けるようになったという時代背景があってでてきた価値観ではないだろうか。 もう一つは、おじいさんおばあさんが重要な登場人物になっていることである。 優しく諭す人物にハイジが育てられるというようにすることで、物語にギスギスした部分があまり出ないようにしたのであろう。 あるいは、何か文化的・社会的な背景もあるのかもしれないが、私にはわからない。
学研出版版は、子供用に簡単に短く書き直したもの。Kindle Unlimited にあったので読んでみた。すぐに読める。 単に筋書き確認用。