今年の読書録の最初と最後はどういうわけか島田氏の本になってしまった。 本書は、日本のいろんな「しきたり」にはたいした歴史がないものが多いことを暴いてくれていて、 たいして大事にしなくてもよいことが分かる。 生活スタイルが昔と大きく変わってしまった現在、伝統的なしきたりは衰退し、変なしきたりが出現したりしている。 無用なしきたりは簡略化してよいと思う。
本書は、最初の方はテーマがはっきりしているが、後に行くにつれ、雑多な知識と感想の集合のようになってしまっている。 最初のほうの「拍手(かしわで)」「初詣」「墓」などの話が、最も印象的であった。今後は、神社でも合掌することにしたいし (今までもそうしていた気はするが、今後は自信を持ってそうできる)、初詣はてきとーにしておいて、墓はやめる方向で 考えたいと思う。