名探偵コナン 11~12 巻

著者青山 剛昌
シリーズ少年サンデーコミックス
発行所小学館
電子書籍
初掲載2017/11/07--2017/11/21
入手アプリ「サンデーうぇぶり」
読了2020/07/02

スマホアプリ「サンデーうぇぶり」で漫画が毎日一話ずつ無料で読めることに気付いた。それで『名探偵コナン』の 昔のものを読むことにした。そのメモ。

事件のサマリー

事件名Files登場人物事件の概要 or 関連事項トリック
11テレビ局殺人事件2 生放送中の死、3 幻の道、4 緊急推理ショー
  • 諏訪道彦:日売テレビプロデューサー
  • 松尾貴史:テレビタレント
  • 永井亜矢子:「日本まる見え探偵局」アシスタント

最初の方で殺害場面が描かれる倒叙もの。テレビ番組「日本まる見え探偵局」が生放送されている。 司会は松尾貴史、ゲストは毛利小五郎だ。松尾は、諏訪に放送が終わったら会おうと言って、諏訪を ミーティングルームで待たせてある。VTRの時間中、松尾は番組を抜け出し、諏訪にこれから投身自殺すると 電話をかける。諏訪が窓から上を見上げたとき、松尾は諏訪を拳銃で撃つ。その後、松尾は番組に戻る。

放送終了後、諏訪が血まみれという連絡を受け、一同はミーティングルームに駆け付ける。 コナンは、松尾が犯人だとにらむが、VTRの時間の4分間だけでは9階のスタジオから4階のミーティングルームまで往復できない。

コナンは、松尾が行ったのは 7 階の倉庫だと見破る。そして、眠りの小五郎推理ショーで松尾を追い詰める。 動機は、番組の司会を降ろされることになったことだった。

銃を撃った部屋と撃たれた部屋が異なること
11コーヒーショップ殺人事件5 大事な人!?、6 凶器のありか、7 二つの謎
  • 姫野弥生:客、フリーター
  • 皇(すめらぎ)裕一:客、大学院生
  • 妃英理:客、弁護士、蘭の母親
  • 殿山十三:常連客、大学ラグビー部コーチ
  • 若王子士郎:客、広告代理店勤務

蘭が大切な人と会うというので、コナンはそれが誰かを確かめようとコーヒーショップまでついてゆく。 蘭がコナンを追い出そうと、ケーキを買いに行く。その間、コナンは店に入ってくる客を観察する。

トイレから若王子の叫び声が聞こえたので、コナンが行ってみると、姫野が殺されていた。 首を絞められたうえ刺されていた。外部犯のようにも見えたが、逃げるのに使ったはずの窓には何の痕跡もなかった。 そこで内部犯が疑われた。

だとすると、トイレのドアは死体でふさがれていたので、ドアの上の隙間から犯人は出たはずだった。 そこを通り抜けられる人ということで皇が疑われた。しかし、コナンと妃弁護士は、被害者はトイレの外で殺され、 上の隙間からトイレの中に放り込まれたと見破った。そして、犯人は力のありそうな殿山だと看破した。 動機は、浮気相手の姫野から結婚を迫られたことだった。

結局、蘭が会いに来ていた相手は母親の妃弁護士だった。

死体をトイレ個室のドアの上から放り込む
11霧天狗伝説殺人事件8 修行の間、9 桜と壁の穴、10 宙に浮く力
  • 天永和尚:山泥寺住職
  • 寛念:修行僧
  • 屯念:修行僧
  • 木念:修行僧
  • 秀念:修行僧
  • 菊乃:天永和尚の孫娘

蘭とコナンを乗せた小五郎の車が山道でパンクする。近くの寺に行って宿を頼もうということになる。 寺は山泥寺(さんでいじ)と言って、宿坊もやっているとのことだったので、そこに泊まることにした。 寺には、修行の間という天井の高い部屋があり、そのすぐ横に滝があった。

翌朝、天永和尚がいないので、探しに行くと、修行の間の高い天井の梁から首を吊っていた。 二年前にも似たような事件があった。忠念という若い修行僧がやはり修行の間の天井の梁から首を吊っていた。 その時も今回も壁に大きな穴が開いていた。梁に死体を運びあげるのはほぼ不可能なので、自殺と考えられた。

コナンは、眠りの小五郎推理ショーで真相を語る。まず、死体を運び上げるトリックは、部屋の天窓から 滝の水を引き込み、死体を乗せたゴムボートを浮かせるというもの。いったん死体を梁に結び付けたら、 犯人は天窓から脱出して、壁を壊すことで水を抜く。そして、犯人は秀念だった。秀念は忠念の弟で、 二年前天永和尚が忠念を殺したことを探り当てたので、天永和尚を忠念のときと同じ方法で釣り上げたのだった。

部屋に滝の水を引き入れ、死体を天井近くの梁まで上げる
12月と星と太陽の秘密1 博士の宝箱、2 黒い太陽、3 宝の正体
  • 阿笠栗介:阿笠博士の亡き伯父
  • 阿笠定子:栗介の妹、阿笠博士の伯母
  • 奥田倫明:偽20ドル札を作ろうとしている悪人

阿笠博士が、少年探偵団に伯父の阿笠栗介の別荘(今は空き家)で宝探しをさせる。別荘は来月取り壊される予定で、 その前に子供たちを遊ばせてやろうというつもりだった。コナンは、宝探しの道しるべをすぐに解いてしまい、 それを他の子たちに少しずつ教える。

コナンらは、阿笠博士も知らない謎を別荘の中で見つける。一つ目は一回り小さな1円玉で、白髪の何者かが 本物の一円玉から削り出したもののようだった。二つ目は、少年探偵団が見つけたもので、いくつかの物の 裏に書かれた月と星と太陽の暗号だ。三つ目は、阿笠博士が置いたおもちゃの箱の中身がナイフでズタズタにされていたことだった。

コナンは、月と星と太陽の記号がひらがな一文字ずつに対応していると推理した。それは「~を見ろ」と書いてあるもので、 その連鎖をたどっていくと、皿から始まって皿に戻ってしまった。

コナンは、その連鎖が部屋の中央を指し示しているのだということに気付く。中央にぶら下がっているシャンデリアこそが 鍵だった。コナンがいじると、屋根裏への隠し階段が開いた。行ってみると、白骨化した死体があった。 これが奇妙な一円玉を作った人物のようだった。そして、近くに偽20ドル札の原版があった。

その時、その偽20ドル札を作ることを依頼し、おもちゃをズタズタにした人物、奥田倫明が現れる。 少年探偵団は殺されそうになるが、コナンの機転で逆に奥田を捕まえる。

暗号解読
12ゲーム会社殺人事件4 突然の遭遇、5 爆弾の行方、6 コナンの誤算
  • 中島秀明:満点堂ゲーム開発部
  • 上田光司:満点堂ゲーム開発部
  • 竹下裕信:満点堂ゲーム開発部
  • テキーラ:黒の組織の一員
  • 石川:満点堂社長

米花ホテルで小五郎監修のゲームの発表会が行われる。蘭とコナンもついてゆく。 クロークのところでゲーム会社の中島、上田、竹下が軽くいがみ合っている。

コナンがトイレに行ってクロークのところを通ると、黒の組織のテキーラが鞄を受け取っている。 コナンは、テキーラの靴底に盗聴器と発信機を取り付ける。追跡してゆくと、テキーラが入ったトイレで爆発が起こる。 コナンは、爆弾が満点堂社員が持っているカバンに仕掛けられていたことに気付く。

2つの犯罪が関わっていた。まず、竹下が中島を殺そうとして、自分の鞄に爆弾を仕掛けたうえ、 クロークで渡された預け札をすり替えた。満点堂の社員は皆同じ鞄を持っているので、すり替えられても すぐにはわからない。動機は、以前、中島が自分の恋人の自殺の原因を作ったからだった。 次に、中島はテキーラと取引をしていて、黒の組織に有能なプログラマーのリストを渡し、金を受け取っていた。 その受け取りのために、クロークの預け札を交換していた。その結果、爆弾の入った竹下の鞄をテキーラが受け取り、 金の入ったテキーラの鞄を中島が受け取り、フロッピーディスクの入った中島の鞄を竹下が受け取ることになった。

クロークの受け取り札の2度の入れ替わり