名探偵コナン 32~34 巻

著者青山 剛昌
シリーズ少年サンデーコミックス
発行所小学館
電子書籍
初掲載2018/06/20--2018/07/08
入手アプリ「サンデーうぇぶり」
読了2020/10/11

スマホアプリ「サンデーうぇぶり」で漫画が毎日一話ずつ無料で読めることに気付いた。それで『名探偵コナン』の 昔のものを読むことにした。そのメモ。

事件のサマリー

事件名Files登場人物事件の概要 or 関連事項トリック
32, 33本庁の刑事恋物語411 佐藤のお見合い、1 佐藤の勝算、2 佐藤の気持ち
  • 鴨井五十吉:白鳥家の執事
  • 座間弘:容疑者、青い服
  • 越水映子:容疑者、黒い服
  • 紙枝保男:容疑者、緑の服、塾講師
  • 豆原:喫茶店の主人

佐藤美和子の母親が美和子にお見合いを勧める。美和子は全く乗り気ではなかったが、会うだけということで中身も見ずに写真を選ぶ。

料亭でお見合いが始まる。相手は、白鳥警部だった。手筈では、宮本由美が高木刑事に連絡して、 美和子をお見合い会場から連れ出させることになっていた。しかし、由美が高木に連絡したその時、 高木は千葉とコンビニ強盗を追いかける羽目になって、電話どころではなくなる。

高木と千葉は、犯人をトイレに追い詰める。容疑者は、トイレにいた座間、越水、紙枝の3人。ところが、 目撃者3人の証言が一致しなかった。青い服の女という人、緑の服の長身の男という人、黒い服の中背の男という人がいた。

一方、見合いの方では、美和子は白鳥に、日暮れまでに高木が救出に来なかったら結婚すると約束してしまう。

コナンは、工藤新一の声で電話を使って高木刑事に助け舟を出す。3人の目撃者が目撃した状況を勘案すると、 犯人は緑の服の中背の男ということになる。このことから犯人は紙枝だとわかった。動機は手切れ金欲しさだった。

高木は日暮れには少し遅れたが、コナンの機転で佐藤と白鳥との結婚は無くなる。

目撃証言が一致しない原因を推理する
33バレンタインの真実3 血のバレンタイン①、4 血のバレンタイン②、5 血のバレンタイン③、6 血のバレンタイン④
  • 湯浅千代子:ロッジオーナー
  • 二垣佳貴:ロッジ宿泊客、ルポライター
  • 粉川実果:ロッジ宿泊客
  • 甘利亜子:ロッジ宿泊客
  • 酒見佑三:ロッジ宿泊客、ハンター
  • 板倉創:ロッジ宿泊客
  • 甘利夏也:亜子の兄、粉川の恋人

園子と蘭が吹渡(すいと)山荘というロッジでバレンタインのチョコ作りをするというので、小五郎とコナンもついて行く。 ロッジに着いて聞くところによると、近くでニホンオオカミが出たという噂があるらしい。 二垣はルポライターとして、酒見はハンターとして、そのオオカミを探しに出かける。 さらに、湯浅は、三郎という犬を連れて夫の墓参りに出かける。 園子と蘭は、粉川と甘利にチョコ作りを教えてもらう。

夜になって二垣がいないということで、吹雪の中を探しに行くと、森の中で撲殺されていた。 死体の上には甘利の作ったチョコが置いてあった。

コナンが謎を解く。一つのポイントは、犬の三郎によく似た犬の次郎がいて、交代で墓を守っていたりロッジにいたりしていたことだった。 死体の上にチョコを乗せたのはどちらかの犬だった。山岳救助犬だったので、遭難者にチョコを与えるよう訓練されていたからだ。 二垣殺しの犯人は甘利だった。動機は、二垣がかつて兄が雪崩に巻き込まれるのを見殺しにしたことを知ったからだった。

ところが、二垣の兄を殺しその雪崩を起こしたのは、板倉と酒見だったことがわかる。板倉と酒見は、銃で誤って二垣を撃ち、 それを隠すために雪崩を起こしたのだった。板倉と酒見は、皆を銃で殺そうとする。 そこへ、京極真が現れ、板倉と酒見を倒す。

犬とチョコ、写真を使ったアリバイ
33犯罪の忘れ形見7 妻の忘れ形見、8 清潔な香り、9 花の命…
  • 護田秀男:依頼人、喫茶店店主
  • 出月映子:マンション住人

毛利探偵事務所に護田という男がやってきて、家の中で失くした腕時計を探してほしいという。 小五郎はつれなく追い返す。少年探偵団と阿笠博士がその様子を見て、探すのを手伝うことを申し出る。 腕時計は、先ごろ亡くなった妻の物だという。

皆で護田のマンションに行くと、同じマンションの出月がやってくる。護田は、借りていたお金の一部を返すとともに、 オーディオルームで映画を見せると申し出た。そこで出月は映画を見ることにする。

腕時計が洗濯機の洗濯物の中から見つかる。と、そのとき、大きな音がした。オーディオルームで 出月が血を流して死んでいた。外部犯に花瓶で撲殺されたように見えた。コナンは護田が犯人だと睨むが、出月が殺されたとき、 護田が少年探偵団と一緒にいたことは確かだった。一方で、手巻き式の腕時計が正しく時を刻んでいたことから、護田が腕時計を失くしたのではなく、 失くしたふりをしていたことも確かだった。

犯人はやはり護田だった。護田は、出月がリモコンのスイッチを押したときに出月の頭上に花瓶が落ちてくるように仕掛けていたのだった。 動機は、出月が妻の自殺の原因を作ったことだった。

なお、途中で、毛利小五郎がてがけた事件の調書が警視庁から盗まれて、後に送り返されるということがあったことが出てくる。 これを盗んだのがベルモットであったことが、No.125『黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー』で明らかにされる。

最後の場面では、毛利探偵事務所の周りで怪しげに様子を探っている赤井秀一の姿も描かれる。

被害者がビデオのリモコンを使ったときに自動的に花瓶が被害者の頭の上に落ちてくる仕掛け
33, 34隠して急いで省略10 「X」のその意味、11 〇×△□!?、1 リンゴの狩り時
  • 来生範久:商事会社総務部長
  • 中条勝則:興信所所長
  • 国吉文太:商事会社社員

ジョディ、蘭、園子、コナンが喫茶店で話をしていると、外で人だかりがしている。興信所の中条が刺殺されていた。 中条は、来生に依頼されて会社の金の横領の内部調査をしていた。中条は、その報告書を持っていたようだが、 封筒からはそれが抜き取られていて、封筒にはダイイングメッセージと見られる「〇×△」が血で書かれていた。 それに加えて、エスカレーターの踏み板にやや大きめの「□」が血で書かれていた。

「口」は「国」の略で、「〇×△」は、「吉文太」の上半分がなくなったものだと推理された。つまり、 犯人は「国吉文太」だった。彼は確かに会社の金を横領していた。

ダイイングメッセージ解読
34西の名探偵vs.英語教師2 反撃の糸口…、3 飛んだ隣人、4 あんた何者や
  • 下田千加:会社員
  • 仲町通也:会社員
  • 川上昇:会社員
  • 高井:ジョディの隣人、下田の恋人
  • 平屋純代:会社員

コナンは、No.68『黒の組織との再会』事件で、クリス・ヴィンヤードがピスコの仲間だったのではないかという疑念を抱く。 一方、No.97『犯罪の忘れ形見』事件で、毛利小五郎の事件の調書がいったん盗まれて、後で送り返されたことから、 誰かが自分の周りを探っているのではないかと疑う。阿笠博士はコナンの不安げな様子を見て、服部平次を呼び出す。

服部平次は、ジョディ先生を疑って、コナンとともにマンションを訪れる。3人で夕食に行こうと外に出ると、 上から人が落ちてきた。ジョディ先生の隣に住む高井だった。

高井の部屋では、昼過ぎから高井、下田、仲町、川上が酒宴をしていた。高井以外が午後5時に帰り、 下田は午後6時ころ戻ってきてマンションの写真を撮っていた。そこへ高井が落ちてきたのだった。

犯人は川上だった。川上は、高井のベッドの位置をベランダ側からベランダのない側に移しておいた。 その上で酔って寝ている高井に電話し、聞こえにくいと言って高井が窓からベランダに出るように仕向けた。 ところがその窓にはベランダが付いておらず、高井が墜落死したというわけだ。 動機は、高井のせいで自殺に追い込まれた後輩の平屋の復讐を果たすことだった。

被害者をベランダのない窓に誘導する
34迷宮のフーリガン5 嵐のブーイング、6 疑惑のサポーター、7 エセサポーター
  • 赤野角武:ノワール東京サポーター
  • 吉良蓮絵:ノワール東京サポーター
  • 船戸三昭:東京スピリッツサポーター
  • 大葉悦敏:ノワール東京サポーター

少年探偵団と阿笠博士が東京スピリッツ対ノワール東京の試合を見に行った帰り、フーリガンとして有名な 赤野が電車の中で殺害されるのに遭遇した。駅で人がたくさん降りた時、倒れているのが発見された。腹を一突きされていた。

電車は満員だったので犯人が誰かわからない。しかし、コナンの助言で、午後5時以前に買った切符を持っていた客を 駅員が足止めした。そのような客は3人(吉良、船戸、大葉)いた。

コナンは、大葉の話から、彼が試合を見ておらずラジオで聞いていただけであることを見抜く。 大葉は、そうして赤野を待ち伏せしていたのだった。彼の腕には、凶器のナイフを脇にはさんでいた跡が残っていた。 殺害の動機は、双子の弟が死ぬ原因を作った赤野への復讐だった。弟は、赤野に階段で蹴り落され、 それが原因で脳出血を起こし死んだのだった。

大勢のサポーターの中から怪しい人を探す