名探偵コナン 40～43 巻

• 藤枝幹雄：藤枝家主人
• 植木草八：藤枝家執事
• 土肥耕造：藤枝家庭師
• 藤枝繁：幹雄の義弟
• 藤枝素華：幹雄の妻（後妻）

小五郎が金持ちから依頼を受けて、浮かれて大金を使ってしまう一方で、事件も解決できず、窮地に陥った。 そこで、蘭が妃英理に泣きついたので、英理が調査に乗り出した。英理、蘭、コナンが藤枝家に行く。 依頼の内容は、成金の藤枝幹雄が命を狙われているようだから、調べてほしいというものだった。 そこへ工藤有希子が現れる。英理と有希子は、高校のとき、ミス帝丹を争った仲良しで、久しぶりの再会を喜ぶ。 この件に関しては、素華が小五郎に調査を依頼し、繁が工藤優作に調査を依頼し、それぞれの代理として英理と有希子がやってきたのだった。

皆がとりあえず、部屋でクラシックを聴いている幹雄の様子を防犯カメラで見ていると、幹雄が立って両手を上げたかと思うと、 撃たれて倒れた。皆が部屋に駆けつけると、二発の銃声がして、ドアを蹴破って入ると、幹雄が死んでいた。 庭にいた土肥は、ガラスが割れる音がして数秒後に銃声が聞こえたという。

犯人は執事の植木だった。幹雄が立って両手を上げたのは、単に伸びをするためだった。その後、倒れたのは 失神しやすくする薬をコーヒーに混ぜていたからだった。その後、鍵を取りに行くと言って外に回り、 サイレンサー付きの銃で一発撃ち、サイレンサーを外して二発撃ったのだった。動機は、亡き女主人が大事にしていた庭を ぞんざいにしていたからだった。

• 唐田敬善：タイミングマン
• 根上慶彦：現像マン
• 穂島朗：焼き付け
• 古村徳宏：営業

工藤有希子が、少年探偵団を「仮面ヤイバー・ザ・ムービーII」の初号試写に連れてゆく。 東都現像所に着いてみると、試写は夜になりそうだということで、それまで根上と穂島に現像所を案内てもらう。

試写がさらに遅くなって夜11時ころになりそうだということになり、有希子は空港に行き、 少年探偵団は、近くにある穂島のマンションで仮眠を取らせてもらうことになる。帰りは穂島が送ると言う。 夜中になって古村が「ぐぁっ」と言ったので、リビングに行って見ると、古村がソファーの上で包丁で刺されて死んでいた。

犯人が逃げる音がしなかったので、一番怪しいのは隣で寝ていた穂島だった。しかし、実際の犯人は根上だった。 根上は蛍光テープのかすかな光を頼り位置を把握し、ものの配置も熟知していたので、暗い中でも音を立てずに行動できたのだった。 動機は、以前、古村の不注意で映画フィルムを台無しにされたことだった。

最後の場面で、赤井秀一とその手下が灰原を追っていることが読者に明かされる。

• 伴場幸哉：赤のポルシェ928の持ち主
• 布袋鋭司：緑のポルシェ356Aの持ち主
• 泰山薫：ポルシェボクスターの持ち主
• 暮木義人：白のポルシェ911の持ち主

灰原が風邪を引いたので、阿笠博士とコナンは、灰原を東都デパートの中の病院に連れて行くことにする。 駐車場に行くと４台のポルシェが並んでいた。持ち主の４人はポルシェ仲間でもゴルフ仲間でもあり、 今ゴルフから帰ってきたところだった。伴場が酔いつぶれたので、残りの３人はデパートで時間を潰すことにする。 灰原は診察の時間まで車で待つと言ったので、阿笠博士とコナンは評判の玉子粥を買ってくることにする。 コナンは、店の前でテレビに映ってしまったので、玉子粥を買わずに駐車場に戻る。同じ時、暮木も携帯電話を忘れたと言って 駐車場に戻る。すると、暮木の車の中で伴場が死んでいた。絞殺だった。

コナンは阿笠博士に灰原を連れ出してもらおうとするが、駐車場が封鎖されて、出るに出られなくなる。

一方、絞殺事件の方は、死亡推定時刻からして、ポルシェ仲間の３人の誰かが車を降りた直後に殺害したはずだ。 コナンが、園子を眠らせて推理を披露する。犯人は泰山だ。彼女は、釣り糸を用いてパワーウインドウの力を借りて 伴場の首を絞めたのだった。動機は、かつて伴場が弟を挑発してカーバトルを仕掛け、その結果弟が事故死したからだった。

灰原はジョディ先生に阿笠博士宅まで送ってもらい、そこで新出先生に診察してもらった。 しかし、その結果として、ベルモットと赤井秀一は灰原＝宮野志保の居場所を知ってしまうことになる。

• 出島壮平：デザイン事務所社長、宮野厚司の幼馴染
• 財津浮彦：デザイナー
• 今井徹夫：デザイナー
• 夏堀勇：デザイナー

阿笠博士が宮野博士（灰原の父）の幼馴染を見つけたというので、灰原とコナンは阿笠博士に連れて行ってもらうことにする。 その人は出島というデザイナーで、訪ねた事務所はもともと宮野博士の家だったとのこと。 事務所にいた財津によると、20 年くらい前、出島の留守中に一度、宮野エレーナ（灰原の母）と宮野明美（灰原の姉）が 来たことがあるという。さらに、最近明美がトイレを借りに来たという。そこで、灰原とコナンは、明美がトイレに何か隠した 可能性があると考えて、トイレを探してみるが、とくに何も見つからない。

夏堀がハンバーガーを買ってきたので、皆でそれを食べる。すると、突然、出島が倒れる。 青酸カリによる毒殺だった。しかし、どこに毒を仕込んであったかがなかなかわからない。

犯人は今井だった。今井は、コーヒーに下剤を入れておき、出島にトイレに行かせる。あらかじめ紙を芯だけにしておいて、 出島に紙を替えさせる。毒は芯に塗っておく。出島は芯を捨てるためにトイレから持って出るから、そのときに手に毒が付く。 動機は、出島が今井の独立を妨害したことだった。

コナンは、明美の隠したものが、給水タンクの浮き玉の裏側にあるのを発見した。それは、灰原の母親が灰原への メッセージを入れたカセットテープだった。

最後の場面で、ベルモットがカルバドスに狙撃を依頼する。ターゲットは、灰原（＝シェリー、宮野志保）であると見られる。

• 七川絢：コンビニのバイト店員

ジョディ先生が高校を退職するというので、蘭と園子がお別れパーティーをしようということで、 コンビニに買い物に行く。そこは、中学校の時の同級生の絢がバイトをしている店だ。 行ってみると、絢が店の商品を盗んだという疑いをかけられていた。絢が当番の日に在庫がなくなるという。 気になる客としては、いつもトイレを借りに来る人が３人いるという。一人は大学生っぽい人、 二人目はサラリーマン風の人、三人目は倹約家のおばあさんだ。

蘭は必死に考える。答えが分かったと思ったとき、新一から電話がかかってきた。新一に励まされ、 蘭は犯人をあぶり出す手段を実行する。それは、トイレで「火事よォ～!!」と叫ぶことだった。

案の定、トイレからサラリーマン風の人が出てきた。彼はトイレを出入り口にして天井裏に住み着いていたのだった。 彼は会社を首になって住む場所がなかったので、天井裏に住み着いたのだった。それでときどき弁当などを盗んでいた。 絢のいる日に商品が盗まれていたのは、彼女が商品の箱をきちんと整理するのでトイレの前が通りやすくなっていたからだった。

蘭と園子はジョディ先生の家に泊まることになった。そこで、蘭は洗面台の裏にコナンや新一などの写真がたくさん貼ってあるのを目にする。

• 榎本洋：寿司屋アルバイト
• 福地直和：自動車修理工
• 出川俊昭：錠前店経営

ジョディ先生が FBI 捜査官であることが蘭と園子にも明かされる。FBI は、灰原に証人保護プログラムをオファーする。

歩美が学校から帰る途中、通り魔にぶつかる。顔は分からなかったが、転んだ拍子に手をついたときに、掌に数字の５のような マークが残ったことが手掛かりになる。裏返して考えると、それはマツダ・アンフィニのマークだ。

そこで、近所でアンフィニを探し、その中でマスターキーを失くしたと言っている人を探すと３人いた。 それが容疑者たちだ。キーには血が付いているはずなので、警察には見せないはずだからだ。

そのうち、自分は運転が下手だと言い訳ながら、右隣の車にわざとぴったり隙間なく付けて駐車した福地を コナンは怪しいとにらんだ。そんな幅寄せ駐車ができるのは運転が上手な証拠である。幅寄せは、血の付いた キーシリンダーを臨時に交換してあるのをわからなくするためだった。通り魔の犯行動機は、世間を騒がせることだった。 幸い死者は出なかった。

最後に、灰原は証人保護プログラムを断ることにする。

• 辻谷賢仁：玩具製作会社社長
• 愛甲奈央：経理担当
• 波佐見淳：営業担当
• 中紙功男：企画担当
• 岩富創：副社長

平次と和葉が毛利探偵事務所に来た。平次は一緒に甲子園の高校野球の決勝を見に行こうと言い、 和葉は一緒に宝塚を見に行こうと言う。どちらも同じ日のチケットなので両方は行けない。 そこで、小五郎は推理勝負をしたら良いと言う。ある殺人事件で目暮警部に助言を頼まれているという。 和葉＋蘭＋小五郎 vs 平次＋コナンの推理勝負が始まる。

事件は、玩具製作会社社長の辻谷が殺害されたというものだ。自宅兼製作所で、撲殺されているのが発見された。 死体のまわりに立方体の積木が４つあって、インクが付いた面を並べると「お」「も」「ち」「や」になった。 容疑者は４人の社員だ。

平次とコナンは、積木の謎が解けなくて悔し涙を流している和葉にヒントを出し始める。 要するに積木の裏側の文字を推測せよということだ。それで、和葉は、積木が「い」「わ」「と」「み」という ダイイングメッセージだとわかった。ところが、岩富には犯行時刻にゴルフのテレビに映っているという確実なアリバイがあった。

平次とコナンは、犯人が辻谷にダイイングメッセージをわざと残させたのだと推理する。辻谷には犯人の足元しか 見えない。犯人は岩富の靴を履いていたのだ。では、犯人は誰か？コナンは、カレンダーに付いた染みというヒントを 小五郎に出すが、平次は和葉に推理勝負を勝たせるつもりだったのを忘れて、答えを言ってしまう。 染みは血をぬぐった跡で、高さからすると波佐見しかいない。それが正解で、動機は、社長と副社長が経費削減のため 質の悪いおもちゃを売ろうとしたからだった。

推理勝負は平次の勝利に終わり、皆は甲子園に行くことになる。