文春将棋 読む将棋 2021

著者上田初美・岡部敬史・勝又清和・河井克夫・神田憲行・君島俊介・小島渉・相崎修司・さくらはな。・杉本吏(ふるのだ)・高津祐典・遠山雄亮・野澤亘伸・星野良生・松本渚・宮田聖子
編集池澤龍太・岡部敬史・野田健介
シリーズ文春ムック
発行所文藝春秋
刊行2021/04/09
入手福岡市北原の未来屋書店福岡伊都店で購入
読了2021/05/29
参考 web pages文春オンライン特集「観る将棋・読む将棋」

藤井聡太ブームにあやかって、観る将のための将棋本がけっこうたくさん出ている。これもその一つ。 いろいろな棋士へのインタビューを中心とした記事を集めたもの。一番ドラマチックなのは、タイトル挑戦までは行きながら タイトルを取れていない行方尚史九段に関する記事「藤井猛と行方尚史、二人は戦友」(野澤亘伸著)だった。 一度でもタイトルを取ってしまうと、一応名を遂げた感じになるので、一気に悲劇性がなくなる。 行方九段を、かつて竜王を獲得した藤井猛と並べて描くことで、ドラマチックになっている。 この記事の番外編もネット上にある。

棋士に限らないけど、藤井聡太のような大スターはもちろん珍しいわけで、大部分の棋士はタイトル挑戦にも至らないまま 将棋人生を終える。その場合に、どこにどのように自分の居場所を見つけるかというのが、人生の機微というものだろう。