渋沢栄一 論語と算盤

著者守屋 淳
シリーズNHK 100分de名著 2021 年 4 月
発行所NHK 出版
電子書籍
刊行2021/04/01(発売:2021/03/25)
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読了2021/04/26
参考 web pages著者ホームページ

大河ドラマにちなんだ本がこの番組で取り上げられることもある。以前、『西郷どん』のときは『南洲翁遺訓』が取り上げられた。 今回は『青天を衝け』にちなんで渋沢栄一の『論語と算盤』というわけだ。近頃、東京五輪の金の亡者ぶりが話題になるにつけ、 もともと経済は金のためにあるのではなかったということを思い出すうえでも、適切な選書であるように思う。

過去長い間、「論語」が日本人の善悪の指針であったことは、幸せなことだったのかもしれないとこういうものを読むと感じる。 西洋人の倫理の基礎は聖書なのだろう。現代日本人の善悪の指針は、ひょっとすると空気を読むことに堕しているかもしれない。 「論語」を忘れないようにしないといけない。江戸時代は農家の人々でも論語を読んだのだ。そして、 それが明治の原動力になったということは、重要なことだと感じた。

今回のテキストは全体的に目が行き届いており、放送もほぼテキストに沿って行われた。ということは、おそらくプロデューサーが そのままでわかりやすく伝えられると思ったということだろう。

「100分de名著」放送時のメモと放送テキストのサマリー

第1回 高い志が行動原理を培う

『論語と算盤』基本情報

渋沢栄一の前半生

人材を育てる

第2回 「信用」で経済をまわせ

日本人における商業道徳の欠如

信用の重要性

第3回 「合本主義」というヴィジョン

合本主義(がっぽんしゅぎ)

利益

適材適所

第4回 対極にあるものを両立させる

道徳と欲望のバランス

『論語』の新解釈

弱者を救う

対極の両立