Python 入門特集。入門と言っても、本当の初心者にはやや親切ではないところがあり、私のように一応 初心者用のテキストを読んだ人向きである。書き方としては辞書的な感じなので、一通り読んでおいて、 基本的には辞書的に使うのが良さそう。
やや気になったところがいくつか:
- 関数とメソッドを区別せずに書いてあるところがある。たとえば 「3-4 オブジェクトを並べ替える sort 関数」では、
リストに対する sort を「sort 関数」と書いているが、ここは関数とメソッドを区別して「sort メソッド」と
呼ぶべきだと思う。初心者向きにメソッドという言葉を出さなかったのかもしれないが、メソッドと関数とは
使い方が違うので、初心者であればかえって混乱するだろう。
[2021/12/26 追記] Python においてはメソッドは本質的には関数であるということを知り、メソッドも関数も全部関数と 呼ぶ意味があることを知った。本特集の言葉遣いもそれに従ったものなのだろう。 - 辞書に対する keys メソッドなど何のためにあるのかこれを読んだだけではわからない書き方になっている。 これは、for 文の中で使うのが主な用途だと思うが、それが書かれていない。
- 配列の転置の transpose 関数の例 (p.81 図8) が、なぜか転置する意味のない1次元配列に対して行われている。