戸田山さんの著作で何度か引用されていた(と思う)『華氏451度』である。放送では、戸田山さんは、いきなり、 映画は好きだけど、本はあんまり好きじゃないんですけど、という驚きのお言葉を述べている。 その真意は最後まで行くとわかる。とくに小説の終わり方が気に入らないということであった。
戸田山さんの解説はいつもの通りわかりやすく、この小説の寓意がよく理解できる。 人間が過去に積み重ねてきた知恵の総体を大事にしましょうということで、 表面的な情報や偽の情報が溢れかえる現代にぴったりのメッセージになっている。