鳥獣戯画展が国立博物館で 行われることに合わせて出版されたのだと思われる本である。全ページカラーで楽しめる。監修者の名前が表に出ていて、 執筆者の名前は奥付に小さく書いてあるのみである。執筆者がどういう方かは不明。
あちこちから鳥獣戯画にまつわる話を拾ってきて、書き連ねたという感じの本である。 いろいろ関係する話が書かれてはいるけれど、全体としての統一的なまとまりはない。
NHK E テレ「日曜美術館」で展覧会の紹介をやっていたので、それのメモも下に記す。1箇所だけ、テレビの説明と この本の説明が違っていたところを一つメモしておく。乙巻後半の最初に出てくる霊獣を、本では水犀(すいさい)と書いてあるが、 テレビでは玄武と呼んでいた。どちらも亀の甲羅を持っているので、どちらだと確定的には言えないのであろう。 蛇が描かれていないという意味では、水犀っぽい。