ショーペンハウアー 欲望にまみれた世界を生き抜く

著者梅田 孝太
シリーズ講談社現代新書 / 現代新書100 今を生きる思想
発行所講談社
電子書籍
刊行2022/09
電子書籍刊行2022/10/01 (発売:2022/09/09)
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読了2022/09/16
参考 web pages 「はじめに」再録, 第3章抜粋

講談社現代新書の新シリーズ「現代新書 100」(紹介1紹介2)の第一弾。 このシリーズは、思想家の紹介を100ページ程度の薄っぺらくて読みやすい新書にするというものである。 感覚としては、NHK「100分de名著」の現代新書版という感じだ。「100分de名著」と同様の4章編成で (といってもこれは『ショーペンハウアー』に限る。2冊目の『ハンナ・アーレント』は6章編成。)、 「100分de名著」テキストよりも少し薄い。「100分de名著」がニーチェで始まり、 「現代新書 100」がショーペンハウアーで始まるというのは、なかなか面白い。 どちらも 19 世紀の思想家で、人生の苦しみを問題にした。

本書を読んで初めて知ったのだが、ショーペンハウアーはインド哲学を学び、一切皆苦という人生観の中で 利他を説いたということなので、まさに仏教思想家と言えそうだ。一番売れている本が、主著ではなく、 『幸福について』のような処世訓だというのも宗教家っぽい。

サマリー

第1章 哲学者ショーペンハウアーの誕生―その生涯と旅路

第2章 悲惨な生と「意志の否定」―主著『意志と表象としての世界』における求道の哲学

第3章 人生いかに生きるべきか―晩年の『余録と補遺』に見る処世の哲学

第4章 ショーペンハウアー哲学のアクチュアリティ