火星の地質ガイドのような本である。最近、火星の探査が進んで、ローカルな地質がよくわかるようになってきたので、 こういう本が書けるようになったのだなあと思う。私が学生だった 30 年前と比べると、大違いである。 1970 年代の Viking 1, 2 の後、しばらく火星探査は低調だったが、1996 年の Mars Global Suveyor を皮切りに 次々に火星探査が行われたおかげで、火星研究は盛況である。私自身は、その進歩を全く追いかけていなかったので、 たまにこういう本を読むと、その進歩に驚く。
本書には、日本の本にしては珍しく、きちんとした参考文献リストが付いている。詳しいことを知ろうと思った時に ありがたい。