ナオミ・クライン ショック・ドクトリン

著者堤 未果
シリーズNHK 100分de名著 2023 年 6 月
発行所NHK 出版
電子書籍
刊行2023/06/01(発売:2023/05/25)
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読了2023/06/29

ナオミ・クラインの本は知らなかったが、ショック・ドクトリンの話を聞いて、改めて新自由主義への怒りが湧いてきた。 これがいかに悪逆非道をもたらすのかがよくわかった。 日本でもここ数十年、「民営化、規制緩和」がいかにも良いことのような言説が跋扈し、今も跋扈し続けている。 「(あなたの)身を切る(でも自分の身は肥やす)改革」を叫び続ける維新の会の人気が高いのは、その象徴である。 本来、新自由主義のような極端な自由主義思想と保守が結びつくのは、アメリカのような特殊な国家だけであるはずなのに、 日本ではエセ保守と結びついている。ついでに言えば、旧民主党とも結びついていた。とくに松下政経塾 出身者におかしな人が多い印象がある。ショック・ドクトリンとイデオロギーは無関係で、金の問題なのである。 「改革待ったなし」とか「改革なくして成長なし」とか、いかにも新自由主義なスローガンに騙され続けた結果が、 今の日本の体たらくである。私も若い時は騙されていたが、もう騙されないようにしたいものである。

「100分de名著」放送時のメモと放送テキストのサマリー

第1回 「ショック・ドクトリン」の誕生

基本情報

「ショック・ドクトリン」のはじまり

チリにおけるショック・ドクトリンの実験

イギリスにおけるショック・ドクトリン

第2回 国際機関というプレーヤー・中露での「ショック療法」

国際機関 IMF とアジア通貨危機

中国のショック・ドクトリン

ロシアのショック・ドクトリン

第3回 戦争ショック・ドクトリン 株式会社化する国家と新植民地主義

9.11 同時多発テロ以前のアメリカ合衆国

9.11 同時多発テロによるショック・ドクトリン

イラクにおけるショック・ドクトリン

第4回 日本、そして民衆の「ショック・ドクトリン」

災害ショック・ドクトリン~ハリケーン・カトリーナにおけるショック・ドクトリン

日本におけるショック・ドクトリン

ショック・ドクトリンのチェックポイント

ショック・ドクトリンへの反撃