ナオミ・クラインの本は知らなかったが、ショック・ドクトリンの話を聞いて、改めて新自由主義への怒りが湧いてきた。 これがいかに悪逆非道をもたらすのかがよくわかった。 日本でもここ数十年、「民営化、規制緩和」がいかにも良いことのような言説が跋扈し、今も跋扈し続けている。 「(あなたの)身を切る(でも自分の身は肥やす)改革」を叫び続ける維新の会の人気が高いのは、その象徴である。 本来、新自由主義のような極端な自由主義思想と保守が結びつくのは、アメリカのような特殊な国家だけであるはずなのに、 日本ではエセ保守と結びついている。ついでに言えば、旧民主党とも結びついていた。とくに松下政経塾 出身者におかしな人が多い印象がある。ショック・ドクトリンとイデオロギーは無関係で、金の問題なのである。 「改革待ったなし」とか「改革なくして成長なし」とか、いかにも新自由主義なスローガンに騙され続けた結果が、 今の日本の体たらくである。私も若い時は騙されていたが、もう騙されないようにしたいものである。