大河ドラマ「べらぼう」が放送されるのに因んで江戸時代の通史を学ぶという企画。 江戸時代の見方も少しずつ変わってきているのだということが分かる。
以下、印象に残っていることをいくつか:
- 参勤交代は、藩の経済力を削ごうとして作られた制度ではない。 各大名が軍事パレードで格式を世の中に見せつけようとしたために、結果的に出費が増えてしまった。(第1回、p.25)
- 鎖国中のオランダとの貿易での主な輸入品は、ヨーロッパの産物ではなく中国産の生糸や絹織物だった。 オランダにとってはかなり利益率の高い貿易だったので、ずっと続いた。(第3回、p.48)
- 元禄文化の発展の一つの背景に、百姓や地方の商人の読み書き能力の高まりがある。 地方でも蔵書家が現れた。(第5回)
- 百姓一揆の成功率は8割くらいあった。騒動が広がると、改易や減封になるおそれがあったからである。 (第6回、p.85)
- 田沼意次は、画期的な財政再建を行った。商工業者から、運上・冥加という税金を取ることにした。 通貨の統一を行い、経済活動がスムーズに行えるようにした。(第6回、p.86)
- 孝明天皇が攘夷派だったので、幕府は日米修好通商条約締結の勅許が得られなかった。(第11回、p.141)
- 薩摩藩が長州藩に近づいたのは、参与会議で徳川慶喜が急に攘夷と言い出して、会議をぶち壊しにして 島津久光を怒らせたから。(第12回、p.150)