謎解き『八犬伝』

著者小谷野 敦(こやの あつし)
シリーズ河出新書 087
発行所河出書房新社
刊行2025/06/30(初版第1刷)
入手福岡市北原の未来屋書店福岡伊都店で購入
読了2026/06/29
参考 web pages 著者による訂正
著者による著者説のポイントのまとめ

持病で短期入院をしたのを機に、一気読みした。が、入院後忙しくて、それから1か月以上経ってから これを書いているので、記憶が定かでない。なので、短くまとめるに留める。

本書では、『八犬伝』のあらすじを解説するとともに、 小説全体が日本社会のメタファーになっているという自説を披露している。 その説とは、里見家が徳川家の、神余家が皇室のメタファーであるとするものである。 さらに、管領連合軍は、外国を意味しているものとしている。以下で感想を述べる通り、 「管領軍=外国、安房=日本」はありうるかもしれないが、「里見=徳川、神余=皇室」は 論拠が弱いように感じた。

以下、著者が上のメタファーを証拠づけることとして挙げている事柄とそれに対する感想を いくつかまとめておく:

著者は、馬琴を、「紫式部、大江健三郎と並ぶ日本三大文学者」の一人だとしているほどの馬琴好きで、 つまりは『八犬伝』好きである。著者は、私よりも3,4歳年上のようで、私と同様、 NHK の人形劇『新八犬伝』に夢中になったとのことである。それが八犬伝好きになるきっかけだったようで、 そのため、本書では『新八犬伝』の解説にも1章を割いて、原作との相違点が解説されている。 私は、もはや『新八犬伝』の筋書は忘れているが、今でも『新八犬伝』のテーマソングを歌えるし、 そのおかげで「仁義礼智忠信孝悌」を覚えた。