西洋絵画の歴史を一通りざっと見ていく講座で、流れが整理できて良かった。 イタリアでルネサンスが花開いたのと同時期に北の方ではボスやブリューゲルが活動しているということなど、 整理して見せてくれていることで初めてちゃんと認識したこともあった。
ナビゲーターの漫才師の土屋伸之 が本格的に絵の勉強をしていて、ところどころで絵が紹介されるのも面白い。写実的で丁寧な描きぶりがすごい。
以下、回ごとにポイントとなることがらをまとめておく。
- 第1回 人間美を追求~ギリシャ・ローマ~
- ギリシャでは神々を人間の姿で表現したので、人間美が追求された。アルカイック期、クラシック期、ヘレニズム期と進む中で、 表現が写実的になってゆく。
- ローマでは、ギリシャ彫刻をコピーするとともに、市民の美術が現れた。
- 第2回 祈りを描いた千年~中世~
- 中世はキリスト教美術が花開いた。初期キリスト教、ロマネスク、ゴシックと見ていく。とくに、ゴシック期には、豪華なステンドグラスが作られた。
- 豪華で緻密な文様の入った写本も作られている。印刷技術が無い時代なので、すべて手描きである。
- 第3回 三巨匠の競演~ルネサンス~
- ルネサンスの最盛期には、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロという巨匠が現れた。
- ルネサンスの特徴としては、遠近法の確立、肉体美の復活、生き生きした体の動きの描写が挙げられる。
- 第4回 細かすぎる描写~アルプス以北のルネサンス~
- ヤン・ファン・エイクが油絵技法を完成させ、細密描写が可能になった。
- ボス、ブリューゲル(父)、デューラーなどが代表的画家で、細かい描写が特徴。
- 第5回 ドラマチックに心をつかめ!~バロック・ロココ~
- バロックは、 17 世紀に流行したスタイルで、光と影のコントラストを使ったドラマチックな画面構成が特徴。
- ロココは、18 世紀のフランスの宮廷で花開いたスタイルで、明るく軽やかで官能的なスタイルが特徴。
- 第6回 理性か情熱か~新古典VSロマン主義~
- 18 世紀末から 19 世紀前半、整然とした線で描く新古典主義が、革命後のフランスのアカデミーの主流となった。
- 19 世紀前半、情熱的なロマン主義が現れた。筆跡が残るタッチと、明暗のコントラストが強い色彩が特徴。
- 第7回 名もなき人へのまなざし~写実主義~
- 19 世紀半ば、社会の現実を描く写実主義が出てきた。ドーミエ、クールベ、ミレーが代表。
- 第8回 マネとモネ 2人の挑戦~印象派I~
- マネは、従来の絵画のお約束を壊して、近代絵画の道を開いた。
- モネは、光と空気を描いて、印象派の始祖となった。
- 第9回 パリの喧騒を描く~印象派II~
- ルノワールは、都市生活を温かみのある光の中で、楽しそうに描いた。ドガは、都市生活の陰を描いた。
- スーラは、光の理論を突き詰めて点描に行き着いた。
- 第10回 “見たまま”を超えろ!~ポスト印象派~
- セザンヌは、形を再構築した。ゴーガンは、目に見えないものを描いた。ゴッホは、情念を絵のタッチとしてぶつけた。
- 第11回 魂の告白~世紀末美術~
- 19世紀末~20世紀初頭、印象派が光を追求している時代に、内面的な不安や思想を絵にする世紀末美術が現れた。
- 象徴主義では、モローが神話や聖書の世界を象徴的にとらえ直し、ルドンが魂を幻想的に表現した。
- ウィーン分離派では、クリムトが耽美的で装飾的な絵を描き、シーレが退廃と不安を表現した。
- ノルウェーのムンクは、不安や恐怖を表現した。
- 第12回 そして扉は開かれた~現代美術~
- 20 世紀になって、画家たちは見たものを描かないようになった。
- ピカソは、キュビスムで形を解体した。マティスは、フォーヴィズムで色を解放した。ダリは、シュールレアリスムで意識下を描いた。