「地球内部ダイナミクス」吉田担当分各回の内容(2013年度)


節題目内容等
Chapter 1地球内部の熱力学量 地球内部の圧力、温度、密度
1-1温度と圧力 静水圧平衡、断熱温度勾配
1-2地球内部の密度分布 Adams-Williamson の式
Chapter 2地球を構成する元素とコアを構成する物質
2-1元素の宇宙存在度 元素が作られる場所と太陽系の元素の存在度
2-2元素の分化と元素の性質 Goldschmidt 分類、元素の主な分化過程
2-3コアを構成する物質 高温高圧下での鉄の物性の実験と理論の進展
Chapter 3地球の初期進化とコア・マントル分離 コアとマントルの2層構造の形成
3-1コア・マントル分離の必然性と分離過程 熱源、分離過程
3-2コア・マントル分離の時期 Hf-W 同位体
3-3siderophile elements からみたコア・マントル分離 主に Wood et al (2006) Nature, 441, 825-833 に沿って
Chapter 4地球内部のエネルギー収支と地球の冷却 主に岩波講座地球惑星科学2巻 3.2 に沿って
4-1地球内部のエネルギー収支 コアから出てくる熱流の見積もり
4-2コア内部のエネルギー源 エネルギー源の種類
4-3コア対流の熱効率
4-4内核の形成時期 内核の年齢の見積もり
Chapter 5外核のダイナミクス 外核の対流を考えるための基本的なことがら
5-1外核の対流の時間スケール 外核に対流がある証拠、外核の粘性、外核の対流の時間スケール
5-2誘導方程式 Maxwell の方程式とオームの法則とから磁場の誘導方程式を導出する
5-3ダイナモ作用の原理 stretch-twist-fold dynamo、Parker のαωダイナモ
5-4外核表面の流れの推定 観測され磁場から外核表面の流れを推定する
Chapter 6内核のダイナミクス 最近研究が増えてきた内核の話題
6-1内核の研究の歴史 (1970 年代初頭まで) Lehmann による内核の発見、内核が固体の鉄であることの確立
6-2地震学的な観測事実 S 波、PKiKP、異方性
6-3内核の並進対流 主に Monnereau et al (2010) Science, 328, 1014-1017 の紹介
6-4内核表面の部分溶融層の可能性〜固化に伴う構造形成 内核表面における組成過冷却と mushy layer の形成
6-5異方性の原因〜諸説のうちいくつかを紹介 異方性の成因のいろいろな可能性