「大学院講義」各回の内容(2007年度)


教科書
Donald A. Drew and Stephen L. Passman, Theory of Multicomponent Fluids (Applied Mathematical Sciences 135), Springer, 1999.
を用いる。重要ないくつかの章をピックアップして講義する。

内容備考
教科書外Introduction110/02 受講者のためのイントロダクション
Chapter 2Classical Continuum Theory 流体力学の復習+α
2-1Kinematics110/02 2-1,2 は流体力学の復習なので、簡単に済ませる。
2-2Balance Equations
2-2-1Balance of Mass110/02 宿題:積分の座標変換と Jacobian
2-2-2Balance of Momentum210/09
2-2-3Balance of Moment of Momentum210/09
2-2-4Balance of Energy210/09
2-3Jump Conditions2,310/09,16 重要なので、かなり丁寧に説明する。
教科書外Rankine-Hugoniot の関係式310/16 Jump Conditions の直接的応用として、惑星科学でもよくでてくる 衝撃波の基本関係式を解説。
2-4Frames, Frame Indifference, Objectivity310/16 2-4,5,6 は、全体としてどういうことをやっているかだけを 解説し、式を追うことはしない。 この考え方を多相系に応用することには、私には疑問がある。
2-5Constitutive Equations, Well-Posedness of Boundary-Value Problems310/16
2-6Representation Theorems310/16
2-7Thermodynamics Processes410/23 熱力学第2法則の非平衡系への応用
Chapter 4Kinetic Theory Boltzmann 方程式と流体方程式との関連。
教科書のこの章の数式にはミスプリや不適切な表現が多いし、 導出の省略も多い。読んでいて疲れる。
4-1Collision Operator4,510/23,30
4-2The H-Theorem510/30
4-3Maxwellian Distribution510/30
4-4Slight Disequilibrium5,610/30,11/13 宿題:(48),(49)式の導出(Boltzmann 方程式から流体の式を導く計算の一部)
4-5Dense Gases6,711/13,20
Chapter 9Ensemble Averaging
9-0Chapter 9 の前段説明7,811/20,27 測度論と Lebesgue 積分とを用いた確率論の簡単な説明が書いてある部分
9-1Results for Ensemble Averaging
9-1-1Reynolds Rules811/27
9-1-2Treating Generalized Functions811/27
9-1-3Characteristic Function Xk8,911/27,12/04
Chapter 8Introduction Part III Averaging Theory の introduction
8-1Local Conservation Equations912/04 2-2 の復習とまとめ
8-2Jump Conditions912/04 2-3 の復習とまとめ。ただし、表面張力、表面エネルギーの部分がよくわからなかったので、とりあえず pending
8-3Summary of the Exact Equations912/04
Chapter 11Averaged Equations 基礎方程式に characteristic function をかけたものを アンサンブル平均して多相系の方程式を形式的に導く。 この教科書の要の部分。
11-1Averaging Balance Equations912/04
11-2Definition of Average Variables9,1012/04,11
11-3Averaged Balance Equations9,1012/04,11
Chapter 22Wave Dynamics
22-1Introduction111/15 地球科学的イントロダクションとして、 火山学の話を加える。
22-2Acoustic Propagation11,12,131/15,22,29 気泡流の音波。教科書では、物理的な説明が足りないので かなり補足を加えながら読んでゆく。
レポート問題(以下の3つから一つ選ぶ):
・気泡入り液体の音波の分散関係 (55) の導出をフォローする
・(55) に出てくる特徴的周波数 ω+ の 物理的な意味(何かの固有振動?)を見つける
・実験によって気泡入り液体の音波の分散関係を調べる