『球環境化学入門』の疑問点
■海&海水に関するもの■
1−9>何百万年かあとには、地球上のどこかで海水の大規模な蒸発があること。(山下)
● 教科書 P.161〜162 を読んでみる。
     ← 疑問点を詳しく見直す・本文における疑問点として見る

 → 主要イオンの循環/海水の蒸発で沈殿する成分/蒸発残留鉱物/NaCl

● 海水蒸発によるイオン循環(除去) → 蒸発残留鉱物


→→→

イオン
流入
海水が蒸発


蒸発残留鉱物
イオン除去
● NaCl について
  
 @ 河川は常に海に対してNaイオン、Clイオン
   を与え続けている。

 A Naイオン、Clイオンのかなりの割合が蒸発
   残留鉱物(岩塩)となって失われる。
 
 よって、NaCl の循環についてはそのほとんどが『海水蒸発によるイオン循環(除去)』によっている
ということで、上図の イオン流出イオン除去 がほぼバランスを保っていることになる。

 ただし、NaClはその溶解度に従って、水の9割が蒸発したころに沈殿するため、
外洋では決して沈殿しない。


  A=  塩湖の蒸発(これだけではイオンの流入除去のバランスがとれない)
    +地球上のどこかで海水の大規模な蒸発 (ex:5〜6百万年前の地中海の蒸発
      これが時々起きることによって、イオンのバランスを保つことができる。


イオン流出イオン除去 のバランスが保たれるためには、周期的に大規模な海水の蒸発が
 なくてはならない

  
   という意味で、「何百万年かあとには、地球上のどこかで海水の大規模な蒸発が起こ」る、
  というふうに言っているのだと思われる。