・暗黙の型:明示的に型宣言をしない場合の型(Fortranの特徴の1つ )
I, J, K, L, M, N で始まる変数 → 整数型
A〜H, O〜Z で始まる変数 → 実数型
したがって,倍精度,複素数,文字型の変数を使う場合は, 型宣言をし
なければならない
ただし,プログラムの見やすさの観点から,使う変数は全て型宣言をした
方が良い。
プログラム中で型宣言していない変数を使っていないかのチェックは,
通常,コンパイルオプションを指定することで可能.。殊に,倍精度演算を行う
プログラムでは,このチェックをした方が良い。
・型宣言
INTEGER → 整数型
REAL → 実数型
DOUBLE PRECISION → 倍精度実数型
COMPLEX → 複素数型
CHARACTER → 文字型
<繰り返し構造(DO文)>
・書式: DO 文番号 変数=初期値, 終値 [,増分値]
[ ]内は省略可。省略すると,増分値は1とみなされる。
[注]多重のDOループを形成する場合,外側のループは内側のループを含む
ようにしなければならない。
< 大文字、小文字の区別が無い>
本来のFortran77では、全て大文字で書く決まりだが、読みにくいので、
このように小文字で書くことも多い。
強調のために大文字を混ぜたりするが、大文字と小文字は区別されていな
いので、programと書いてもProgramと書いてもF77にと
ってはPROGRAMである。
<各行の始めの6文字分>
特別な処理に使われるので、空白文字(スペース)を入れておく。
program宣言
ここから最後のendまでを、このプログラムのメインブロック(メインルー
チン)と言う。プログラムの実行がここからはじまる。
<コメント文>
最初の1文字に数字でない文字が入っていると、その行はコメントと見な
される。コメントには、そこでの処理の説明などを書い
ておく。
これによりソースコードを読みやすくし、他人や未来の自分がソースコー
ドを理解するための助けになる。
コメント行の最初の文字は、commentの頭文字である'c'を書いておくこと が多い。
<変数宣言>
プログラム内で使用する変数は、使用目的に合わせてデータの型を決めて
おく。
Fortranでは暗黙の型宣言があるために、省略されることがある。
<いろいろな文>
・stop文
この行にくるとプログラムが終了する。C言語のexitに相当。
・end文
program宣言と対になって、メインブロックがここまでであることを示
す。同様に、サブルーチンのブロックは「subroutine宣言か
らend文まで」、関数のブロックは「function宣言からend文まで」となる。
・write(*,*)
画面への出力を行う命令。
「write(*,*)'文字列'」 とすると、シングルクオート(')で囲んだ文 (コ
ンピューター用語で文字列と言う)
を画面に表示する。
「write(*,*)変数名」とすると、変数に格納されている値を画面に表示す
る。
例えば、aとbの2つの変数の値を表示したい場合は、
「 write(*,*)'a=',a,', b=',b 」と書けば「a=1.0, b=2.0」のように表
示される。これは「a=」と「aの値」と「,
b=」と「bの値」を続
けて表示したことになる。
・read(*,*)変数名
キーボードから入力された数値を読み込む。
「read(*,*)n」が実行されると、プログラムは一時停止し、入力待ちの状
態になる。ここで例えば「10
<Enter>」と入力すると、
プログラムは10という数字を読み取って変数 n に代入し、次の処理に進
む。
参考ページ:
http://www.ed.ipc.musashi-tech.ac.jp/~bulletin/fort77.htm#Item1
http://svr01.damp.tottori-u.ac.jp/~akimoto/Fortran/