「地球惑星の科学」シラバス
基本情報
- 曜日と時間
- 金曜1限 (8:45-10:15)
- 講義日程
- 今のところ、全学的な休講日以外に休講を予定していません。ただし、
全学的な取り決めにより 6/4 の名大祭の補講は 6/26(土) です。
全部予定通りならば、全部で 15 回の講義があります。なお、
休講がある可能性もあるので、その都度注意してください。
その場合は、補講の可能性もあります。
- 講義内容
- 本講義では、地球惑星科学の概論を行います。
教養として皆さんに知っていておいてもらいたいと思う
地球科学の知識を皆さんに伝えていきたいと思います。
- 講義の目的
- 教養としての地球科学ですから、皆さんが生きていく意味を考えるための
題材になることや、生きていくのに役立つ知識になることを伝えたいと
思います。
- 担当
- 吉田茂生(居室: 理学部 E 館 E121,
内線:4580, e-mail:yoshida@eps.nagoya-u.ac.jp)
- 単位数
- 2単位
- 評価の方法
- 受講者が多いので、試験とレポートの選択としたいと思います。
本来私はこのような講義は、出席とレポートで評価を行いたいところですが、
受講者が多いと、出席確認の精度が落ちるのと、レポート採点が
たいへんなので、試験とレポートの選択とします。
やる気がある人は、レポートを選択した方が勉強になるでしょう。
評価の目安は、8割以上が優、6割以上が良、4割以上が可、
4割以下が不可、です。試験は、基本的には追試験を行わないつもりですが、
今年度は試験日程と七大戦日程が重なるため、状況によっては、
七大戦参加者に対して追試験を行う可能性もあります。
- レポート
- レポートは試験期間終了までの好きなときに提出してください。
2週間以内に評価をして返却します。評価が不満な場合は、
試験期間終了までであれば、何度でも改善して再提出することを
認めます。そういう意味で、レポートの方が勉強になるはずですし、
良い成績が付くことになるでしょう。
レポートは、次の要件を満してください。
- 最低限、講義で紹介した本もしくはそれに関連する本の中から
1冊読んでください。
- 内容は、本の内容の一番関心を持った部分のまとめでも良いですが、
自分で考えたことを主体にしてくれても良いです。
単なる本の抜き書きではなく、自分なりにまとめ直すようにして
ください。他の情報も参考にしてください。
- 講義の内容に関係する本以外にレポートの書き方の本も
何か1冊読んでおいて下さい。代表的なものとしては
木下是雄「理科系の作文技術」(中公新書 624)
戸田山和久「論文の教室」(NHK ブックス 954)
があります。
- レポートには、参考にした資料の一覧表(出典)を
必ず付けてください。
提出方法は、オーソドックスに紙でも良いですが、電子メールでも
良いです。ただし、電子メールの場合は、テキスト形式、html 形式、
TeX 形式、pdf 形式、Microsoft Word 形式のいずれかで提出してください。
ただし、テキスト形式では図が入らないので、図は別に提出してください。
図は、postscript 形式、gif 形式、jpeg 形式、tiff 形式、pict 形式、
pdf 形式のいずれかで提出してください。
- 質問御意見等
- 講義の最中の質問御意見は大歓迎です。そのほか、講義後、電子メールなど
いつでも質問してください。また、喋るのが苦手な人は紙でも良いです。
講義の内容
なりゆきによって変わると思いますが、だいたいの心積もりは以下の通りです。
今年度が初めてなので、皆さんの反応を見ながらどんどん改善していきたいと
思います。
- 1. 地球惑星科学とはどのような学問か?
- 教養としての地球惑星科学の見取り図を描きます。
- 2. 宇宙と太陽系の起源
- 宇宙が誕生してから地球ができるまでを概観します。
地球をつくる物質の起源を考えましょう。
- 3. 地球と惑星の形と構造
- 太陽系とその惑星の全体像を見てゆきます。
- 4. 地球ダイナミクス
- 地球内部の運動、大気や海洋の運動はどのようなものでしょうか。
- 5. 地球の歴史
- 地球や生命の45億年間の変遷をたどります。人類が存在するという
偶然について考えていただきましょう。
- 6. 天災は忘れた頃に来る
- 自然災害の背景となる科学を学びます。火山、地震、豪雨などについて
紹介します。
- 7. 雪は天からのたより(地球の観測)
- 地球で起こっている諸現象を研究する手段についてまとめます。
- 8. 身近な天と地の風景
- 身近な地形や空は何を語っているのでしょうか。
- 9. 地球環境の科学
- 環境問題にはさまざまな事柄がからんでいます。宇宙船地球号の上で、
われわれは何を考えていったら良いのでしょうか。
- 10. われわれはどこへ行くのか?
- 地球惑星科学を知ったあとで、人類のありかたについてもう一度
考え直してみましょう。
これらには、
- 役に立たないこと…生きていく意味を考える題材(1-5, 7, 10)
- 役に立つこと…生きていくための知恵(6, 8, 9)
が混ざっています。この両方が「教養」を構成すると考える。この両方は
それほどきっちりわかれるわけでもなくて、「役に立つ」知恵が
「役に立たない」知識の前提の元に成り立っていることも多いし、
逆に、「役に立つ」知恵が「役に立たない」知識の解明を触発することもある。
参考書
レポートを書くときに参考にしてくださいということで、毎回数冊の
参考書を紹介します。
今日の資料
とある田舎の街角
Paul Gauguin "D'où venons-nous? Que sommes-nous? Où allons-nous?"