私はあまりピアノの音の差がよくわからない人間なので、オーケストラの方にも 重点をおいて以下書いておく。
番号 | 独奏者 | 指揮者 | オーケストラ | 録音年 | レーベル | 第1楽章の時間 |
1 | Boris Berezovsky | Dmitri Kitaenko | Moscow Philharmonic Orchestra | 1990 | TELDEC (小学館 クラシックイン) | 20 分 25 秒 |
2 | Niek van Oosterum | Eduardo Marturet | Berliner Symphoniker | 1992 | Aurophon (Deagostini The Classic Collection) | 20 分 45 秒 |
3 | Claudio Arrau | Alceo Galliera | The Philharmonia Orchestra | 1960 | EMI | 21 分 18 秒 |
4 | Sviatoslav Richter | Herbert von Karajan | Wiener Symphoniker | 1962 | F.M.INC | 22 分 07 秒 |
5 | Jorge Bolet | Charles Dutoit | Orchestre Symphonique de Montreal | 1987 | London (同朋社 The Great Composers) | 22 分 32 秒 |
冒頭以外も同様だが、3 がピアノもオーケストラも両方とも堂々としていて いかにも協奏曲らしい。ピアノは自在に弾いて十分に表情が付いている。 4, 5 はどちらもベテランの安定したピアノ。5 は、オーケストラがなめらか系。 1, 2 はどちらもピアノが若手で、とくに 1 は動きが硬い感じがする。 1, 2 ともカデンツァは速めだが、表情に面白味が少ない。 2 のオーケストラは録音のせいか少しトロンボーンが目立ちすぎ。 1 はオーケストラが弱くて今一つめりはりも無いし、音のバランスも悪い感じ。
2 の演奏家や指揮者、オーケストラはあまり知られていないけれど、それぞれ
自分のホームページがある。
Niek van Oosterum オランダ生まれのピアニスト
Eduardo Marturet ベネズエラ生まれの指揮者
Berliner Symphoniker
ベルリン交響楽団
日本語で「ベルリン交響楽団」と訳される団体には2つあるそうな。
ひとつはこの Berliner Symphoniker(旧西ベルリン側)で、もうひとつは
Berliner Sinfonie-Orchester(旧東ベルリン側)だそうだ。
ところで、その Berliner Symphoniker は、2004 年秋に市からの補助を打ち切られ、 つい先頃 (2005 年 4 月) 破産状態に追い込まれ最後の演奏会を開いたそうだ。 世界中せちがらくなって、伝統あるドイツとて例外ではないらしい。