地球環境科学専攻　地球惑星物理学講座　地球惑星内部物理学

見えない地球内部の動きを解明する

地球環境科学専攻　地球惑星物理学講座　

助教授（現在は助手）　吉田茂生

主な研究と特長

○ 地球中心核のダイナミクス：地球深部の核のダイナミクスを、磁場や地震などの観測データを見ながら考える。磁場変動が起こる原因とか、マントルがコアに与える影響とか、内核の異方的構造の成因などについて考えている。

○ 火山噴火のダイナミクス：火山の噴火はどうしてあんなに激しいのだろうかと考える。

○ 熱水循環のダイナミクス：中央海嶺の生き物にとっての環境である海水の循環がどのように起こっているかを考える。

○ 重力観測：昔やっていたが、いまはほとんど廃業状態。地震火山活動に伴っておこる質量移動を見る。

今後の展望（環境学への期待も含めて）

○ 環境学の基礎としての地球惑星内部ダイナミクス：地球や惑星の中で起こっている運動について考察を巡らす。それは、たとえば、磁場や、火山や、熱水として地表の環境に影響を及ぼしている。

略歴：1966年生まれ。1993年東京大学大学院理学系研究科博士課程地球物理学専攻修了、博士（理学）取得。1993年東京大学地震研究所助手。1998年名古屋大学大学院理学研究科助手。

所属学会：日本地震学会、日本測地学会

主要論文・著書（主なもの５点以内）

吉田茂生、「地球システムにおける対流とエネルギーの流れ」、岩波講座地球惑星科学第２巻第３章、1996, 1999年。

S. Yoshida, I. Sumita, and M. Kumazawa, Growth model of the inner core coupled with the outer core dynamics and the resulting elastic anistropy, J. Geophys. Res. Vol.101, pp.28085-28103, 1996．

S. Yoshida and Y. Hamano, Fluid motion of the outer core in response to a temperature heterogeneity at the core-mantle boundary and its dynamo action, J. Geomag. Geoelectr., Vol.45, pp.1497-1516, 1993.

S. Yoshida and Y. Hamano, The westward drift of the geomagnetic field caused by length-of-day variation, and the topography of the core-mantle boundary, Geophys. J. Int., Vol.114, pp.696-710, 1993.

S. Yoshida and T. Koyaguchi, A new regime of volcanic eruption due to the relative motion between liquid and gas, J. Volcanol. Geotherm. Res., Vol. 89, pp.303-315, 1999.