雲と気候
last update: 2005/06/02
雲は、気候の予測をするときに最もわかっていない要因である。
雲が増えたときの温度の増減
- 高層雲があると、温室効果で地表温度は上がる。
- 中・低層雲(厚い雲)があると、アルベドが増えるために
地表温度が下がる(日傘効果)。低い雲は地表とあまり変わらない
温度で熱放射するので、温室効果が少ない。
情報源
[セミナー] 松崎加奈子 (名大MC) 「AEHC モデルによる気候システムの解析
―雲の光学的特性変化に対する感度解析―」 at COE-G3 シンプルモデルセミナー
(2005/05/27)
[web page] NetScience Interview Mail 江守正多 (地球フロンティア)
現在雲は増えているのか減っているのか?
現在の温暖化に伴って雲は増えているという話と減っているという話がある。
ISCCP (International Satellite Cloud Climatology Project) の報告では、
雲は減っている。一方、地球照の観測からは、雲は
増えているらしい。問題はそう単純でもなく、昼と夜で違うとか
(アマゾンでは、昼減って夜増えているらしい)、増えているところと
減っているところのコントラストが大きくなっているとか(中国)といった話がある。
情報源
[セミナーでの話] 安成哲三 (名大水循環)、山口靖 (名大環境)
at COE-G3 シンプルモデルセミナー (2005/05/27)
[web page] Hot Wired News (2005/05/27) 地球照について