小惑星・彗星

last update: 2014/12/15

小惑星の分類

小惑星には細かい分類があるが、重要なのは次の3つである。

(1) C type
low albedo, 炭素質コンドライトと似たスペクトル
C type とそれに関連したグループは、小惑星全体の 1/3 を占める
main asteroid belt の外側に多い
(2) S type
moderate albedo, 赤っぽい表面
鉱物としては pyroxene, olivne, metallic iron があるように見え、 その意味で石鉄隕石に近い
小惑星の中で最も多い
main asteroid belt の内側に多い
(3) M type
albedo が比較的高く (0.1--0.2)、ニッケルや鉄のようなスペクトルを示す。
スペクトルは隕鉄やエンスタタイトコンドライトに似ている。
鉄隕石や石鉄隕石の母天体である可能性が高い。

普通コンドライトと S type 隕石の関係についてはまだわかっていない部分が 多いようである。

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衛星をもつ小惑星

243 Ida
初めて衛星が発見された小惑星。1994 年にガリレオ探査機が衛星を発見して S/1994(243)1 Dactyl と名付けられた。
45 Eugenia
1998 年に衛星が発見され、S/1998(45)1 Petit-Prince と名付けられた。
762 Pulcova
2000 年 2 月に衛星が発見された。
90 Antilope
2000 年 8 月に連星であることが発見された。
2000DP107
2000 年 9/30-10/7 に連星であることが発見された。それぞれの直径は 800 m と 300 m
87 Sylvia
2 つの衛星を持つことが初めて発見された小惑星。最初のは 2001 年に発見され、S/2001(87)1 Romulus と名付けられ、 次のは 2004 年に発見され、S2001(87)2 Remus と名付けられた。

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これまで探査衛星が近づいた小惑星

951 Gaspra
S-class
1991 年 Galileo (NASA) が接近。
243 Ida
S-class
1993 年 Galileo (NASA) が接近。
衛星 Dactyl を持つ。
253 Mathilde
C-class
1997 年 NEAR (NASA) が接近。
433 Eros
S-class
1998-2000 年 NEAR (NASA) が接近。
9969 Braille
1999 年 Deep Space 1 (NASA) が接近。
25143 (1998SF36) イトカワ
S-class
2005 年 「はやぶさ」(JAXA) が接近、着陸してサンプルリターン。
21 Lutetia
M-class。しかし、M 型というわりには、それほど表面が金属的ではない。
2010 年、彗星探査機 Rosetta (ESA) が接近。M 型小惑星に初めて近づいた。
1999 JU3
C-class
2018 年 「はやぶさ2」(JAXA) 着陸して、サンプルリターン予定。

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これまで探査衛星が近づいた彗星

1P/Halley
1986 年、Giotto (ESA)、Vega1 (ソ連)、Vega2 (ソ連)、さきがけ (ISAS)、すいせい (ISAS) が接近。
19P/Borrelly
2001 年、Deep Space 1 (NASA) が接近。
81P/Wild 2
2005 年、Stardust (NASA) が接近して、塵を収集。サンプルリターン。
9P/Tempel 1
2005 年、Deep Impact (NASA) が子機を衝突させて、噴出した物質を調べた。噴き出してきたのは不揮発性の塵が多かった。
2011 年、Stardust (NASA) が接近。
103P/Harley 2
2010 年、Deep Impact (NASA) が接近。
Churyumov-Gerasimenko 彗星
2014 年 11 月に、ESA の探査機 Rosetta が着陸機を投下。

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