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一の谷の 軍(いくさ)破れ
討たれし平家の 公達(きんだち)あわれ
暁(あかつき)寒き 須磨の嵐に
聞こえしはこれか 青葉の笛

更くる夜半(よわ)に 門(かど)を敲(たた)き
わが師に託せし 言の葉(ことのは)あわれ
今わの際(きわ)まで 持ちし箙(えびら)に
残れるは「花や 今宵(こよい)」の歌

大和田 建樹 青葉の笛
首を包まんとて、鎧直垂を解いて見ければ、錦の袋に入れられたりける笛をぞ、腰にさされたる。 「あないとほし。この暁城(じやう)の内にて、管絃し給ひつるは、この人々にておはしけり。当時御方に、 東国の勢何万騎かあるらめども、軍の陣に笛持つ人はよもあらじ。上臈はなほも優しかりけるものを」とて、 これを取つて大将軍の御見参に入れたりければ、見る人涙を流しけり。
平家物語 巻七 敦盛最期 (角川文庫版 佐藤謙三校註)
「よい首討ち奉りたり」とは思へども、名をば誰とも知らざりけるが、 箙(えびら)に結ひつけられたる文を取って見ければ、旅宿(りよしゆく)の花と云ふ題にて、歌をぞ一首詠まれたる、
行きくれて木(こ)の下陰を宿とせば花やこよひの主(あるじ)ならまし
忠度(ただのり)と書かれたりける故にこそ、薩摩守とは知れてげれ。
平家物語 巻七 忠度の最期 (角川文庫版 佐藤謙三校註)

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過去のおことば集(Quotations)