語り口はユーモアたっぷりでくだけている。そして、体験に基づく余談が たくさん散りばめられていて楽しめる。日本ではこんなふうにユーモアを交えながら わかりやすく科学を語るという本は少ないと思う。さすがアメリカである。 ただ、くだけた文体で書かれているために、かえって日本人にはわかりにくい 言い回しやジョークがたくさんある。
石油生産のピークが近づいていることに関しては、統計を曲線フィットするという Hubbert のやり方を一般向けにわかりやすくした書き方をしている。 その部分は、統計データの内容にあまり踏み込まず、数字のグラフ化に 終始しているのがちょっと不満だが、あまり個別のデータのことを書くと 一般向けには面白くなくなることを心配して省いてあるということかもしれない。
最初の 1/4 (Chapter 3 の途中まで) を昨年 (2004 年 9 月ころ) 読み、 その後を今年 (2005 年 11 月 -- 2006 1 月) 読んだ。というのも、 1年生向け教養の講義をきっかけに読んでいるからで、 昨年読み切れなかった分を、1年空けて今年読んだ。
ノートを取りながら読んだ。