タイトルしか知らなかった本であるが、解説を聞いてみるとおもしろい。繊細な心理描写が魅力のようだ。 そのうち小説をちゃんと読んでみたい。
漱石が冒頭部を激賞していると紹介してある。おそらくそれは、そのような会話による繊細な描写を漱石が苦手としていたからであろうと思う。 以前読んだ小谷野敦「『こころ』は本当に名作か」では、 小谷野はオースティンご推奨で、漱石は貶されていた。まさにこのような会話による自然な描写を、オースティンは得意としていたのに対し、 漱石は苦手としていたことが小谷野の評価の原因であろう。