名探偵コナン 51~53 巻

著者青山 剛昌
シリーズ少年サンデーコミックス
発行所小学館
電子書籍
掲載時期2019/10/28--11/18(公式アプリ)
入手名探偵コナン公式アプリ
読了2019/11/18

スマホアプリ「名探偵コナン」で毎日一話ずつ無料で読める漫画のメモの続き。

事件のサマリー

事件名Files登場人物事件の概要 or 関連事項トリック
51ロシアンブルーの秘密7 ロシアンブルー、8 ゴロはゴロでも!?
  • 桐下

妃英理が、ゴロというロシアンブルー猫を蘭とコナンに預ける。とはいえ、昼間は小五郎が面倒を見なければならない。 小五郎は嫌々ながら面倒を見ている。

桐下という男が、娘のメールの暗号を解いてくれという依頼を持ってくる。それはケータイギャル文字で書かれていたので、 読めなかったのだ。小五郎も最初は読めなかったが、ゴロのいたずらがヒントになって少しずつ読めてくる。 実は、コナンがカツオ節を仕掛けていて、ゴロがヒントになるものの場所に行くように仕掛けていたのだった。

結局、暗号は「お父さんの誕プレ買いに行くのにつきあって」を「よゝ└⊂⇒±wσ言延┐゜νカゝレゝ(=〒〒<σ⊃きあっτ」 と書いていたという話。

暗号(ギャル文字)解読
51封印された洋窓9 開かずの窓、10 作られた密室、11 魔物の抜け穴
  • 槙野純:ミュージシャン
  • 天堂享:ミュージシャン
  • 倉本耀治:ミュージシャン
  • 保波倫子:ミュージシャン、「ドルクス」の作曲担当

蘭、コナン、園子、瑛祐は、以前「山荘包帯男事件」のあった 園子の別荘に向かう。ところが、別荘の前の吊橋が落ちていて、行けなくなり、とりあえず近くの別の別荘で電話を借りようということになる。 その別荘は、現在、音楽グループの「ドルクス」の所有で、ちょうど「ドルクス」メンバーが曲作りに来ていた。 曰くつきだったので安く買えたという。別荘には、その以前の事件の際に魔物が入るということで釘で打ち付けられた窓があった。

蘭、コナン、園子、瑛祐が裏庭に行って見ると、開かないはずの窓から誰かが覗いていたと瑛祐が言う。 別荘の中に戻ってみると、一人部屋にこもって作曲していた倫子が、部屋の中で首を吊って死んでいた。 部屋には鍵がかかっており、唯一の鍵が部屋の中にあったので、密室状態だった。なので、自殺と見られた。

犯人は倉本耀治だった。建物には隠し通路があって、そこを通って出入りできたのだ。殺害動機は、自分のギター演奏や、 自分が憧れていた人のギター演奏を激しくけなされたことだった。 釘を打ち付けられた窓は、隠し通路の分、外から見える窓からずれていて、元々開かない。外から見える窓の半分は、 隠し通路側にあり、その窓は開くようになっていた。

隠し通路
52因縁と友情の試写会1 挙動不審!?、2 因縁の試写会
  • 建井文吾:フリーカメラマン
  • 鳴川:建井のスター・ブレイド仲間
  • 亜美:建井の亡くなった彼女

阿笠博士と少年探偵団は、人気映画「スターブレイドVI」の試写会のために行列に並んでいる。 すると、カメラマンの建井に声をかけられて、写真を撮ってもらうことになった。突然、建井が電話で奥穂第2ビル前に呼び出され、 すぐ戻ってくるから列の順番を取っておいてくれと言って去る。

奥穂第2ビルでは、鳴川が待っており、建井は鳴川を屋上に連れて行く。建井は鳴川に試写会のチケットを渡し、2人は別れる。 建井は、その後、ビルから飛び降りようとする。と、そこへコナンがやってきて推理を披露する。これは、鳴川が建井のチケットを奪って 建井を突き落としたように見せかける仕掛けだと。かつて、建井と亜美が乗っている車を鳴川が運転しているときに、トラックが突っ込んできて 亜美が死んだ。建井は、鳴川が寝坊で約束の時間に遅れてきたことを恨んでいた。それが動機だった。

鳴川は試写会に行かず、チケットを事故の現場に手向けていた。それを知った建井は、鳴川と仲直りをしようと決める。

自殺を他殺に見せかける(未遂)
52本庁の刑事恋物語 [偽りのウェディング]3 式場パニック、4 招かれざる客、5 ウェディング・バトル
  • 平正輝:花婿
  • 益戸麗:花嫁
  • 郡司倫造:結婚式の客、写真を撮っている
  • 島袋貞悟:結婚式の客、花嫁の知り合いらしい
  • 軽辺福春:結婚式の客、ただし麗には初めて会うらしい
  • 清水:花婿・花嫁のチャット仲間

小五郎、蘭、コナンが結婚式場に来ている。すると、高木刑事と宮本由美が花婿・花嫁の出で立ちをしている。 彼らは強盗に狙われているかもしれない本当の花婿・花嫁の平正輝と益戸麗の替え玉だった。二人は、半年前に強盗に入られた上、 少し前に空き巣に入られ結婚式の招待者リストを盗まれていた。その一方、提無津川近くの空き倉庫で喉を切られた男の焼死体が見つかる。 この人物が招待者の一人で、犯人はその人に成りすまして結婚式に来ている可能性がある。

花嫁・花婿が結婚式に来た人々の顔をチェックしてみると、見覚えがないのは、島袋、軽辺、郡司の3人だった。 しかし、犯人はこの3人の中にはいなかった。

強盗犯は、この花婿(平)と死体で見つかった男の2人組だった。益戸麗の家に強盗に入ったときは、平が裏切って、 益戸麗を助けた。結婚すれば金が入ると思ったからだ。やがて、平は相棒を殺した。それが見つかった焼死体だった。 平は、警察に追い詰められて逃げようとしたが、佐藤刑事と蘭の活躍で取り押さえられた。

花婿が犯人
52ひっくり返った結末6 常識はずれの部屋、7 逆さまミステリー、8 隠したかったもの
  • 萬田年久:小説家
  • ノベル:猫
  • 原本高平(はらもとこうへい):萬田の弟子でゴーストライター
  • 市村:原本の家のハウスキーパー

HOTEL NEW BAKER で小説家の萬田が編集者に缶詰にされている。萬田はホテルのボーイに変装して、弟子の原本の家に行く。 原本は萬田に、ゴーストライティングしている原稿を渡すとともに、編集者に紹介してくれと頼む。原本が引き出しの中を探っているとき、 後ろから萬田が花瓶を振り上げて原本を撲殺する。ついでに、原本が自分のデビュー作として世に出すことを考えていた推理小説の原稿も盗む。 ただ、連れてきたはずの猫のノベルがいない。

萬田はホテルに戻って原稿を編集者に渡す。その後、編集者とともに自分の家に帰ると、ノベルはそこに帰っていた。

突然、ガシャンと音がした。向かいの家に野球のボールが飛び込んだらしい。向かいの家は、萬田が原本に貸していた。 ボールを打ったのは元太で、少年探偵団がやってきた。返事がなく玄関の鍵がかかっていなかったので、入ってみると、原本の遺体があった。 不思議なのは、部屋の中のミニカー、人形、本などが全部上下逆さまに置いてあることだった。

コナンは、部屋の中のものをひっくり返したのは犯人だと推理した。犯人は、ハウスキーパーが掃除のとき元に戻してくれることで、 猫の毛があってもその掃除のときに付いたのだということにすれば、犯行時に猫が一緒にいたことが誤魔化せると思ったのだ。 目暮警部が原本が書いた新作の推理小説について追及すると、萬田は犯行を自供した。彼にはもう小説がうまく書けなくなっていた。

倒叙物で、最初に犯人と犯行が読者に提示される
52園子の赤いハンカチ9 園子の赤いハンカチ、10 カタカナの名前、11 スーパーマン
  • 八月一日(ホヅミ):ドラマ『冬の紅葉』のAD
  • 大隈勇:宿泊客、口の悪い若い男
  • 綿貫辰三:宿泊客、眼鏡をかけた老人
  • ハンス・バックリー:宿泊客、カタコトの日本語を話す外国人

園子、蘭、コナンは、人気ドラマ『冬の紅葉』のロケ地の山にやってくる。園子はそこの木の枝に赤いハンカチを結び付けて、 京極真とデートしようという作戦だった。ところが、そこらじゅう赤いハンカチだらけだったので、とりあえず山を降りる。 そのとき、そこでたまたま会ったドラマの AD(ホヅミ)から、赤樹旅館のロビーのノートにメッセージを書いておいてくれと頼まれる。

園子は、夕食のときにやっぱり赤いハンカチを結び付けに行くといって、山に戻る。すると、ホヅミが刺殺されていた。 そして彼の手帳の4月1日の欄には血の付いた指でなぞったような跡があった。

山村刑事が来て捜査を始める。ホヅミのメッセージの相手は、その日の朝、赤樹旅館にチェックインした客のはずだということで、 大隈、綿貫、バックリーの3人の誰かだろうということになる。

コナンは、山に何かが埋めてあるはずだと思って掘り出すと、果たして骸骨があった。ホヅミが死ぬ前に掘り出していたようだった。 そこにコナンが予想していた通り綿貫がやってきた。AD のホヅミは、八月一日をホヅミと読む難読苗字で、 四月一日をワタヌキと読む難読苗字もあるから、ホヅミは死ぬ間際、4月1日で犯人を示していたのだった。 コナンは綿貫の一味に襲われそうになる。そこに蘭と園子がやってきて、蘭も空手で応戦。しかし、相手は数が多すぎた。 そこへ京極真が登場。全員を片付けた。後で判明したところでは、綿貫は暴力団の泥参会の幹部だった。骸骨も同じ組の幹部で、 組長の跡目争いをしていたのだった。

ところで、名探偵コナンでは、暴力団の名前として「泥参会」をよく使うようで、前にも 「ブラックインパクト!組織の手が届く瞬間」で使われていた。 ネット情報だと、「少年サンデー」の「サンデー」をひっくり返して「泥参(でいさん)」にしたものらしい。

難読苗字、半ばアクションもの
53怪盗キッドと四名画1 紅蓮(ぐれん)、2 金色(こんじき)、3 青嵐(せいらん)、4. 純白(じゅんぱく)
  • 及川武頼:画家
  • 神原晴仁:武頼の義父、風景画家。

及川の新作絵画「青嵐」を盗むという怪盗キッドの予告状が、及川の許に届いたという。 そこで、及川は毛利小五郎を呼んだ。となれば、蘭、コナンも一緒で、中森警部も来ている。 問題の絵があるアトリエには防犯カメラが1台あるのみである。

突然、停電が起こる。その直前、神原がアトリエに入って行ったと及川が言う。部屋の外から神原を呼んでも返事がなく、 及川は部屋の鍵をなくしたというので、中森警部がドアを破る。すると、絵がなくなっており、神原が死んでいた。 状況からすると、天井に潜んでいた何者かが、神原を殺害し、絵を奪って窓から逃げたように思えた。

コナンは、怪盗キッドがどこかに紛れ込んでいることに気付いた。 コナンのヒントによって日売テレビの大きなバッグの中で「千葉刑事」が眠っているのが発見される。

眠りの小五郎推理ショーでのコナンの推理によると、もともと部屋に「青嵐」は無く、釣り糸で布を吊って、その下に 絵があるように見せかけているだけだった。仕掛けたのは及川で、彼は、中森警部とともにアトリエに入ったときに 予め気絶させておいた神原を殺害したのだった。動機は、「青嵐」を描けなかったことを誤魔化し、その仕事を取ってきた 神原を恨んでいたことだった。

一方、神原が及川のために描いていた「青嵐」を「高木刑事」が見つけてきた。 神原がそんなに気を使ってくれているとは及川は知らなかったのだった。

その「高木刑事」は怪盗キッドの変装だとコナンは見破る。彼は自分に着せられた濡れ衣を晴らしに来ていたのだった。 バッグの中で眠っていた「千葉刑事」は、本物の高木刑事をキッドが変装させたものだった。

存在しない絵をあるように見せる、キッドの変装術
531年B組大作戦!5 怪人二百面相、6 1年B組大作戦
  • 東尾マリア:最近転校してきた児童
  • 坂本たくま:入学直後に大けがをして10月から学校に来られるようになった児童

乱歩好きの小林先生が1年B組の子供達に推理ゲームを仕掛ける。自分の居場所を当ててみろという内容だ。 6人の子供達の机にそれぞれ1から6までの数字を書いた紙が入れられていた。 コナンが暗号が解けたようすを見せたところでコナンは職員室に呼び出される。ほかの子供達でもうちょっと時間をかけて解いてほしいということだ。

ほかの子供たちは灰原のリードで何とか正答にたどり着く。それは「音楽室」だった。果たして先生は音楽室にいた。 これは新しくきた2人の小学生を教室に溶け込ませようとする小林先生の配慮だった。

なお、東尾マリアちゃんは、後に95巻の「たどり着いた正体」でも登場。

名前しりとりと暗号

少年探偵団+2人の名前を使ってしりとりと「音楽室」を作るとは、うまく考えたものである。