哲人皇帝の著書など今まで全く知らなかった。皇帝という地位にありながら、紹介されている言葉は、 きわめて謙虚で内省的であるということが、胸を打つ。ストア派の哲人ということでまさにストイックなのである。
謙虚な人の人生訓は、胸に響く。これがまさにそうである。まったく方向性は違うけれども 『歎異抄』を読んだときもそう思った。 ひとつひとつの文というよりも、その言葉から想像される態度が心を打つのである。 「善い」生き方とされるものは、昔から今まで、あるいは洋の東西を問わず、そんなに違わないのだということがわかる。